【香港=田中靖人】2014年の香港の民主化運動「雨傘運動」で、学生団体の幹部だった周庭(アグネス・チョウ)氏(22)は28日までに、産経新聞の取材に対し、当時の運動は「成功しなかった」と振り返る一方、「逃亡犯条例」改正案を契機に続く現在の抗議活動は「雨傘の経験から学んだもの」であり、香港の「一国二制度」を守るための「最後のチャンスだ」と訴えた。
周氏は、行政長官選と立法会(議会)議員選の普通選挙の実現を目指した雨傘運動が成功しなかった理由について「中国政府(の影響力)が非常に強い香港で、普通選挙を求めることはもともと難しい」としながらも、運動により「政治に無関心だった人たちが関心を持ち始めた」と一定の効果があったと強調した。
明確な指導者がおらず占拠場所を固定化しない現在の抗議活動は「形や参加人数、(活動期間の)長さが以前と全く異なる社会運動の新しい形」であり、「香港の歴史を変える運動だ」と評価。100日間を超す長期の抗議活動に多くの市民が参加するのは、香港の自由や法治を保証した一国二制度が侵食され、「香港が中国になってしまうという恐怖感からだ」と述べた。
2019-09-28 09:28:00Z
https://www.sankei.com/world/news/190928/wor1909280017-n1.html
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