コンパクトでも強い台風18号、台風15号に酷似か
台風18号はフィリピンの東海上を発達しながら北西に進んでいます。
今後は一段と勢力を強め、月曜日の午後3時には、中心気圧960hPa、最大瞬間風速60メートルのピークの状態を迎えながら、石垣島や与那国島など、八重山地方にかなり接近してくる見込みです。
台風18号の特徴は、先日千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号と非常によく似た性質と思われ、比較的コンパクトでありながら勢力がかなり強いため、接近するとともに急激に暴風が吹き荒れるという危険があります。
なお八重山地方を通過後は、沖縄付近で太平洋高気圧が強まっている影響で、東シナ海を大回りして北上し、予報円の真ん中を進むと、水曜日から木曜日にかけて、朝鮮半島を進む予想となっています。
ただ南寄りの進路をとると、暴風域を伴ったまま、西日本へ接近するおそれもあるため、油断は出来ません。
八重山地方で最大瞬間風速60メートルの烈風予想
台風18号は月曜日の夜に石垣島や与那国島など、八重山地方に最も接近し、通過する見込みです。
台風が通過するタイミングなどには数時間の誤差を伴う可能性はありますが、月曜日午後9時の予想では、暴風域に巻き込まれている八重山地方で大荒れがピークとなっており、最大瞬間風速は50メートルから60メートルに達するおそれがあります。
これは上述した通り、先日千葉県に甚大な被害をもたらした台風15号に匹敵する烈風で、台風が直撃した千葉では観測史上最大となる57.5メートルの最大瞬間風速を観測しました。
一方、毎年のように強い台風が接近する八重山地方では50メートル以上の最大瞬間風速を観測することは特に珍しいことではなく、時には70メートルを超えるような強い竜巻に匹敵するような風も観測されています。
例えば、石垣島では、
2015年8月23日71.0メートル(台風15号)
2013年7月12日59.0メートル(台風7号)
2012年9月28日50.6メートル(台風17号)
2010年9月18日52.1メートル(台風11号)
など。
また与那国島では、
2017年7月29日50.4メートル(台風9号)
2016年9月17日66.8メートル(台風16号)
2015年9月28日81.1メートル(台風21号)
2015年8月08日64.7メートル(台風13号)
2013年7月13日60.2メートル(台風7号)
など。
ですから50メートル以上の烈風に対する備えという面では、日本の中で最も長けている地域ということが言えるでしょう。
とは言え、このような烈風に見舞われた時には、大きな停電や家屋の損壊などが発生しているのも事実です。
気象庁の風の強さと吹き方では、最大瞬間風速が50メートルを超えると、多くの樹木が倒れ、電柱や街灯で倒れるものが出始め、走行中のトラックが横転する烈風となり、60メートルを超えると住家で倒壊するものあり、ブロック塀で倒壊するものがあると定義されています。
今回も猛烈に吹き荒れる暴風には最大級の警戒が必要で、もちろん大雨、高波、高潮などにも厳重な警戒が必要です。
2019-09-29 07:40:00Z
https://news.yahoo.co.jp/byline/sugieyuji/20190929-00144652/
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