中東のシーレーン(海上交通路)を航行する日本関係船舶の安全を確保するため、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が2日、海自横須賀基地(神奈川県)から出航した。防衛省設置法の「調査・研究」の規定に基づき自衛隊が長期間派遣される初めてのケースで、2月下旬から情報収集や不審船の警戒にあたる。
新たな任務での護衛艦派遣は、2009年に海賊対処のためアフリカ・ソマリア沖に派遣して以来、11年ぶりとなる。出航に先立ち、安倍首相は基地内で行われた式典で、「情報収集を担う諸官の任務は、国民の生活に直結する極めて大きな意義を有する」と訓示した。
たかなみは乗員約200人で、哨戒ヘリ2機を搭載する。約3週間で現地に到着。約4か月活動した後、次の部隊と交代する。派遣期間は12月26日までとなっており、延長する場合は閣議決定を行う。
海自部隊は、米国主導の「海洋安全保障構想」に基づく「センチネル(番人)作戦」には加わらず、日本独自の取り組みとして活動する。
情報収集活動の範囲は、オマーン湾、アラビア海北部、バブルマンデブ海峡東側のアデン湾の3海域の公海で、イランの領海を含むホルムズ海峡は含まれない。現地で収集した情報は政府が集約し、国土交通省を通じ、日本関係船舶の運営会社などに提供する。
すでに派遣されているP3C哨戒機2機は、1月20日からアデン湾を中心に活動している。
航行する日本関係船舶が攻撃を受けるなど不測の事態が生じた場合、自衛隊法82条の海上警備行動に切り替えてタンカーの防護などにあたる。日本政府は1月中旬にバーレーンの米中央海軍司令部に1等海佐を派遣しており、米国と個別に収集した情報の共有、交換を行う。
中東では、米軍が1月にイラン革命防衛隊のスレイマニ司令官を殺害し、イランが報復として在イラク米軍基地を攻撃。一時は緊張状態が高まったが、外務省幹部は「現在はやや沈静している」と語る。
2020-02-02 12:00:24Z
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