政府は30日、新型コロナウイルス感染拡大防止の水際対策で、入国拒否の対象に中国、韓国の全土や英国などを加える方針を固めた。米国からの入国拒否と合わせ、近く政府の対策本部会議で決定する。
入管法に基づく措置で、過去2週間以内に対象地域での滞在歴がある外国人の入国を拒否する。これまで中国は湖北、浙江両省、韓国は大邱市周辺といった感染状況が深刻な一部地域に限られてきたが、対象を全土に広げる。欧州では英国などを追加。27日からイタリア全土やドイツ、フランスなどを加えており、今回の措置で欧州のほぼ全ての主要国が入国拒否の対象になる見通しだ。
外務省も近く、全世界への感染症危険情報を、不要不急の渡航自粛を求めるレベル2以上に引き上げる方針。日本人を含む全ての国からの入国者に14日間、自宅やホテルなどでの待機を求める方向だ。
海外への出国を巡って、同省は25日、現地の治安情勢などに基づく危険情報をレベル2に引き上げた。国境封鎖で旅行中の邦人が足止めされる事例が相次いだことを受けたもので、今回引き上げる感染症危険情報は感染症への注意を促すための別の措置となる。【杉直樹、宮島寛】
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2020-03-30 10:56:53Z
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