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Sunday, May 31, 2020

新幹線の運転士はどうやって信号を見てる?「青春18きっぷ」で乗れるフェリーがある!?人に教えたくなる鉄道トリビア4選 - @DIME

ファンとまではいかなくても、「ちょっと興味はあるかなー」という人も多い鉄道の世界。新型コロナウイルス感染拡大による混乱の中でも僕らの生活を支えるために、一生懸命列車は今日も走り続けてくれている。

今回はそんな鉄道ワールドの「知っていると少し楽しい?トリビア」をいくつかご紹介したいと思う。何気なく見ていた、乗っていた鉄道の見る目がもしかしたら変わるかも!?

東海道新幹線から引退した700系、実はまだ走っている!?

2020年3月のダイヤ改正の前に引退が発表され、ニュースでもよく取り上げられた700系新幹線。先頭部の特徴的な形から「カモノハシ」の愛称で親しまれた。N700系が登場してからも東海道新幹線の主力車両だったこともあり、乗ったことがある人も多いだろう。走行性能と居住性、そしてコストパフォーマンスのバランスを考慮して設計された700系。引退前には特別なラッピングがなされたりと、ラストランを多くのファンが見守った。

この700系新幹線、仲間はまだまだ元気で走行している。3月で引退したのは700系16両編成タイプのうちJR東海が所有する編成で、色と編成の長さが異なるが、山陽新幹線内のこだまを中心に運行されている8両編成の700系(ひかりレールスター編成)は今でも普通に走行している。

もともと山陽新幹線のみで走行する列車向けに開発された700系で、内装も大きく異なり、座席の一部は一般的な新幹線車両の2+3配置ではなく2+2配置になっており、グリーン車に匹敵する座り心地だ。

また、ちびっこにも人気の「ドクターイエロー」もベースは700系で、こちらも今のところ引退の噂は聞こえてこない。少しマニアックな話になるが、実は16両編成の白と青の700系についてもJR西日本が所有する編成がまだ予備の編成として残っている。

正式な形式は700系7000番代。「ひかりレールスター」としてデビューし、当時、対航空機シェアに対抗するべく設計された、豪華な車内が自慢。今では主に山陽新幹線のこだまとして運用中

ドクターイエローもベースは700系。ただ、形式は923形と呼ばれ、系ではなく形を用いるのがポイント。

高速走行中の新幹線。どうやって信号を見ている!?

時速200kmを超えて超高速運転を行う新幹線。どの新幹線も自動運転ではなく、基本的に運転士さんが運転席に座り、マニュアルで運転している。自動車同様に鉄道の安全運行には信号が欠かせないが、窓の外の光景が流れるように過ぎ去る高速走行する新幹線では一体どうしているのだろうか。

さすがに動体視力だよりというわけにいかないので、新幹線の信号は運転台についている。新幹線ごとに若干のシステムが異なるが、これは「ATC」と呼ばれるシステムで普通の信号機のように青、黄、赤があるのではなく、「時速〇〇キロまで出せる」と速度が表示される方式。表示されている許容された速度をオーバーすると自動的にブレーキがかかり、制限速度以下まで減速する仕組みになっているのだ。

先行列車に接近したり、速度制限がかかるカーブが近づいてくると単純に減速するのではなく、自動的にATCのシステムが安全に制限速度が始まる地点までに減速できるブレーキの開始時点を計算して、効率的に減速できるようにもなっているハイテクシステムだ。制動距離を適正化することで所要時間の短縮なども図っている。

東海道・山陽新幹線N700Aの運転室にある速度計。緑丸の285がATC信号でこの状態は「時速285kmまで出してよい」という表示だ(写真提供:JR東海)

ちなみに在来線で国内最速の時速160km運転を行っている成田スカイアクセス線のスカイライナーは、通常の在来線のように車外に信号があるシステムになっている。ただし、保安性能は高いものが採用されており、実際に160km運転を行う区間では、「高速進行」という青信号が二つ点灯する特殊な信号が採用されていて誤認などを防いでいる。

在来線で日本最速の京成スカイライナー

日本で唯一成田スカイアクセス線でのみ見ることのできる「高速進行」信号。青信号が縦に2つ点灯する

在来線と新幹線の運転席では「あるもの」が逆に設置されている!?

鉄道はハンドルを切る必要がないので主な運転動作は加速(力行)とブレーキが中心。在来線の運転台を見てみると、ツーハンドルマスコンと呼ばれるタイプの運転台では、加速をコントロールする「マスコン」を左手、「ブレーキ」を右手で操作するが(手前に引けば加速、奥に倒せばブレーキと一つのハンドルで加減速が制御できるワンハンドルマスコンタイプが在来線では現在主流)、新幹線ではこのマスコンとブレーキハンドルの位置が左右逆で、右手でマスコンを、左手でブレーキを操作する配置になっている。

これは諸説あるが、在来線は加速よりブレーキ操作を行う頻度が高いことから右利きの人が操作しやすいように右にブレーキハンドルを設置しているという説が有力のようで、新幹線の場合は、駅間も長く、また風圧の影響も強く加速し続けないと速度がどんどん下がってしまうため、まめにマスコンを操作する必要がある。そのため右手にマスコンを設置しているというわけだ。

加えていうと、在来線のマスコンは加速中、力を加えて維持していないと自動的に切位置(加速をとめる位置)に自動的に戻るものがほとんどだが、新幹線の場合は加速位置状態で固定することもできる(もちろん手放し運転はしないぞ!)。

マスコンで加減ができる加速のレベルも在来線では4〜5段階なのに対し、東海道新幹線N700Sでは13段階もある。最近では鉄道博物館、リニア・鉄道館、京都鉄道博物館でも新幹線の運転が体験できるシミュレーターがあるので、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いた際には、運転体験をしてみてほしい。(各博物館の開館状況はお出かけ前にご確認ください)

こちらが在来線のツーハンドルマスコンタイプ運転台。左手のハンドルが「マスコン」で手前に引くと加速する。右手のハンドルは「ブレーキ」で手前に引くほどブレーキが強くなる(写真は実車を模したシミュレーターです 写真協力:岩倉高等学校)

こちらは東海道新幹線N700S確認試験車の運転台。マスコンが右手の位置にあり、ブレーキが左手の位置にある

JRが運行する船がある!?

JRといえばだれもが知っている鉄道を運行する会社だ。そんな中、JRが運行している「船」があるのをご存知だろうか。そんな「レア船」を運行しているのはJR西日本で(厳密にはJR西日本のグループ会社)、場所は広島県を代表する景勝地、宮島だ。

JR西日本宮島フェリーと呼ばれるフェリーで、JR山陽本線宮島口駅から徒歩5分程度の宮島口フェリー乗り場と宮島の間を航行している。船にもバッチリJRマークが描かれ、10分程度の船旅を楽しむことができる。

ちなみに、日本全国のJR普通・快速列車が乗り放題の「青春18きっぷ」でも乗船できるのもミニトリビアだ。コロナ終息後のご旅行にいかが?

船体に輝くJR西日本の文字!

船内は一般的なフェリー同様。全席が自由席になっている

取材・文/村上悠太

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May 31, 2020 at 01:35PM
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