
【記者:Krissy Turner】
歯科治療はその性質上、患者との間でソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)を実行することが不可能だ。だから、英国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を阻止する一時的なロックダウン(都市封鎖)の一環として、3月24日にすべての歯科医院の営業が停止されたのは驚きではなかった。
早期にロックダウンを行ったデンマークでは、4月20日に歯科医院の営業が再開された。スイスやノルウェーでは7週間のロックダウンを経て4月27日に再開した。
一方、英国のボリス・ジョンソン首相は今月10日のスピーチで、ロックダウンの解除に向けた計画を発表したが、歯科医院の再開時期は依然はっきりしない。ただし小売店やサービス業同様、6月に再開される可能性はある。
■最大のリスクは?
ソーシャル・ディスタンシングに加えて、新型ウイルス感染予防の側面から見た歯科治療の最大のリスクは、振動する口腔洗浄機を使用した際に発生するエアロゾル(気体中を漂う霧状の微粒子)だ。歯科医療従事者は、患者の気道に非常に接近した状態で作業を行っている。このため歯科医師らの間では、営業再開が認められた際にエアロゾルが発生する処置が禁止されるのではないかとの臆測がある。
美容歯科医師らの団体、「ロンドン美容歯科センター」の共同創設者、マービン・ドルイアン医師は「エアロゾルは水あるいは空気を使用するすべての処置で発生し、空気中に漂う」と述べる。「国民保健サービス(NHS)の救急歯科治療センターでは、感染拡大リスクを減らすために急患の治療を45分間隔で行っている」
■定期的な歯科健診は?
営業が再開されれば定期健診も始まる。定期検診は、放置すれば後にNHSをひっ迫させる可能性がある小さな問題や、口腔がんなど重大な健康問題の兆候を発見するのに有効だ。
ロンドンにあるチェルシー・デンタル・クリニックのローナ・エスカンダー医師は「患者たちがクリニックで治療を受けられなかった結果、小さな問題が重大な問題になりつつある。つまりNHSでは、治療できたかもしれない歯を抜かなければならない状況が生じている」という。
英国ではDIY歯科治療(抜歯などを自らで行うこと)と呼ばれる危険な行為が増加していることを受け、150人の歯科医師らがマット・ハンコック保健・社会福祉相に対し、速やかな歯科医院の営業再開を求める署名運動を起こした。発起人の一人であるエスカンダー氏はロックダウン中にオンライン診療や、インスタグラムでの健康指導の生配信を始めた。
■歯列矯正は?
専門医の下で歯列矯正中の患者には、ロックダウン中の治療方針やメンテナンス方法などについて、一人一人に即した情報が必要だ。
診療再開日程が確定しない中、英国中の歯科医師らは治療を待ち望んでいる患者のために一刻も早い受け入れ再開を願っている。エスカンダー氏は「政府から何の指示もなかったのは残念だ。しかし政府の許可があれば直ちに営業再開できるよう、個人用防護具(PPE)や手袋、帽子、靴カバー、ガウンなどを用意してある」と述べた。
ドルイアン医師は「営業再開後は、待合室は使用せず、患者は予約または手術以外では受け入れてはいけないと指導されている」と述べた。「6月に再開できるといいが、首相や歯科担当主席医務官の指示を待つしかない」 【翻訳編集】AFPBB News
「テレグラフ」とは:
1855年に創刊された「デーリー・テレグラフ」は英国を代表する朝刊紙で、1994年にはそのオンライン版「テレグラフ」を立ち上げました。 「UK Consumer Website of the Year」、「Digital Publisher of the Year」、「National Newspaper of the Year」、「Columnist of the Year」など、多くの受賞歴があります。
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May 16, 2020 at 09:01AM
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英国の歯科医院、営業再開はいつ? 新型ウイルス感染予防策は?(The Telegraph) - Yahoo!ニュース
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