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Tuesday, June 16, 2020

MacBook Pro 16インチは「持ち運べるiMac」になってしまった - ギズモード・ジャパン

MacBook Pro 16インチは「持ち運べるiMac」になってしまった - ギズモード・ジャパン

別格感!

一昨日、MacBook Pro 16インチにこっそりアップデートが入りました。それは「GPUにAMD Radeon Pro 5600M(8GBのHBM2メモリ)を選べるようになった」というもの。なんなんでしょう、これ? このGPUを選ぼうとすると7万円(税別)もかかりますし。

Appleのサイトには、3Dレンダリングやハイエンドなゲームの開発といったグラフィックスを駆使するプロジェクトに取り組むとき、このRadeon Pro 5600Mが火を吹くであろうぞ…といったことが書かれていました。すごそうなオーラが漂いますが…いまひとつピンとこない。

幸い実機に触れる機会を得たので、あれこれチェックしてみました。このMacBook Pro 16インチ(Radeon Pro 5600M搭載モデル)はどうすごいのでしょうか?

「iMac級のグラフィックス性能」っぽい

まずはベンチマークソフト「Geekbench 5」にかけてみました。GeekbenchはPC等の性能チェックによく使われるソフトで、平たく言えばマシンの性能を数字(スコア)で表してくれるものです。

Radeon Pro 5600M搭載モデルのGPU性能を測ってみると、スコアがOpenCLで41021、Metalで45816と出ました。これまでMacBook Pro 16インチに搭載できるGPUでいちばん性能が良かったRadeon Pro 5500M(OpenCL:33570Metal:28751)からかなり上がっています。

数値的に近いのは、iMac(27インチ)のRadeon Pro 580X(OpenCL:40758、Metal:42413)です。iMacも複数のGPUから好きなものを選べるようになっており、Radeon Pro 580Xは選べるものの中でいちばん性能がいいものです。

新しいiMacが出るというウワサもありますが、現時点ではデスクトップであるiMac級のグラフィックス性能と言っていいのでは…。

グラフィックス性能に「余裕」がありまくり

DSC01928
デバイス面での変更はなし
Photo: かみやまたくみ

実際にGPUを使うソフトをあれこれ動かしてみました。手元にデフォルト構成のMacBook Pro 16インチ(何のスペックアップも施されていないもの。以下ベースモデル)があったので同じ処理をして比べてみたら、けっこうはっきり差を体感できました。

なお、比較したふたつのMacBook Pro 16インチは、GPU以外にもCPUとメモリにも差があり、厳密な比較ではありません(具体的には、Radeon Pro 5600M搭載モデルはCPUが第9世代Intel Core i9 2.4GHz 8コアに、メモリも32GBに増設されています)。「ふつうのPCを使っている人でも、Radeon Pro 5600M搭載モデルのパワフルさは体感できるんだなー」くらいで見てくださいませ。

ゲーム編

いちばんわかりやすかったのが、TPSゲーム『フォートナイト』。ベースモデルは常時60fpsで遊ぼうとすると設定を解像度1536x960・画質:高にしなければなりませんでした。ギリギリ60fpsを維持できている感が強く、真面目に遊ぶならもう1段解像度か画質を落としたほうがいいかもしれません。

一方のRadeon Pro 5600M搭載モデルでは解像度3072x1920・画質:高でも常時60fps。解像度1536x960であれば、画質:最高でも常時60fpsを達成できました。しかもムリに動かしてる感はまったくなく、描画性能には相当な余裕を感じました。もう少し設定を上げても実用レベルで動くでしょう。3Dモデルを背景やエフェクト込みできっちり動かすパワーがあります。ただ、ゲーム向きのマシンではないので、そのパワーは3Dゲーム開発ツール「Unity」などを動かすのに使うのが正解なのかも。

映像・画像処理編

また、映像編集ソフト「Premiere Pro」を起動して、7分弱ほどの動画をレンダリング(書き出し)して、YouTube向けの動画を作ってみました。

プリセット(設定)Radeon Pro 5600Mモデルベースモデル(参考)
YouTube 1080p フルHD4分16秒6分48秒
YouTube 2160p 4K Ultra HD5分29秒9分56秒

これも露骨に処理速度がちがいました。Radeon Pro 5600M搭載モデルでは動画を出力するのにかかる時間が4割くらい減る感じ。今回は比較的短時間で処理が終わる動画だったので削減できた時間はそこまで多くないように見えますが、より時間がかかる作業をさせるとなると劇的なちがいになるんじゃないでしょうか。

ただ、趣味でYouTube用に動画を作るくらいだとオーバースペックかなーと。削減されている時間そのものは4K動画でも数分。短時間の動画を月に数本作るくらいだと、あまりメリットを感じられない気がします。ベースモデルでもそれなりの時間で処理が終わりますし、なによりRadeon Pro 5600Mを搭載する場合、価格が7万円プラスされるわけで。

LightroomでRAW画像を70枚ほど一気に書き出してみると、ベースモデルが44秒で、Radeon Pro 5600M搭載モデルが31秒(処理時間3割減)という結果に。シークバーの進み方がぜんぜんちがいます。ただこちらも、削減できた時間そのものはごくわずかなので、日々膨大な量の画像を扱う人でないと、メリットは感じにくいかもしれません。

「最高を作る人のための、最高のツール」そのもの

Radeon Pro 5600Mを搭載したMacBook Pro 16インチは、Appleが掲げる「最高を作る人に最高のツールを。」というコンセプトを体現したかのような存在だなーと。しかも力点が「最高」にある感じ。ひとつひとつの作業で減らせるのは数秒〜数分でも、それが惜しいと思えるようなシビアな仕事をする人向けでしょう。数秒・数分が積もり積もってさらなる作品を生む余地になっていく。動画であれ、写真であれ、ゲームであれ、そんなところに価値を見いだせるようなプロフェッショナルのための選択肢ではないかと思いました。

Source: Apple, Geekbench (1, 2)

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2020-06-17 03:30:00Z
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