アップル製品のOSに搭載されている「アクセシビリティ」の機能は、視覚や聴覚など身体機能に障がいを持つ方々もデバイスをスムーズに使いこなせるように設けられている。しかし、なかには障がいの有無を超えて多くのユーザーに役立つ機能もある。
今回は最新のiPhone 12シリーズで活用したいアクセシビリティ機能をセレクトしてみた。自身で活用しつつ、役立つものがあればぜひ周囲のiPhoneユーザーに伝えてほしい。
iOSの場合は、設定アプリに入るとリストに「アクセシビリティ」のメニューが並んでいて、様々な機能のカスタマイゼーションが行える。
例えば「AirPods」を選択すると、イヤホンのリモコンの操作間隔を微調整できる。またAirPods Proは通常、片側だけ装着した場合は「外部音取り込み」になるが、これを「ノイズキャンセリング」に切り換える設定もある。
さらに深く「オーディオアクセシビリティ設定」に入り、トップに並ぶ「ヘッドフォン調整」から「カスタムオーディオ設定」を選ぶと、対応するイヤホン・ヘッドホン(AirPodsシリーズ/Beats)によるサウンドの聴こえ方をアレンジできる。
同じAirPodsのメニューうち、オーディオアクセシビリティ設定の中には、iPhoneの消音スイッチがオンになっているとき、メッセージなど通知が着信した場合に、LEDフラッシュで知らせてくれる設定項目もある。
同じ機能設定のメニューには、アクセシビリティの「オーディオ/ビジュアル」からも入れる。「オーディオ/ビジュアル」の中にある「電話ノイズキャンセリング」をオンにすると、周囲が騒がしい場所でもiPhoneの通話音声が聞き取りやすくなる。
アクセシビリティの「タッチ」に入り「背面タップ」を選択すると、iPhoneの背中をダブルタップ/トリプルタップするジェスチャーによって起動する操作が選べる。筆者の場合は、頻繁に使う画面のスクリーンショットやiOSの「ショートカット」アプリから「マイショートカット」に登録したコマンドを、それぞれの操作に割り当てながら使っている。
LiDARスキャナを搭載するiPhone 12 Pro/iPhone 12 Pro Maxには、ARKitのピープルオクルージョンを利用して、iPhoneのカメラの視野に人がいることを検知した際、その人までの概算距離を知らせてくれる「拡大鏡」アプリの新機能「人の検出」がある。視力が弱い方に限らず、すべてのiPhone 12 Proシリーズのユーザーが、昨今のコロナ禍中に適切なソーシャルディスタンスを保つことに役立ってくれるだろう。
このほかにも、Webページやメールのテキストを音声で読み上げてくれる「読み上げコンテンツ」、頻繁に使うアクセシビリティの機能にiPhoneのサイドボタンをトリプルクリックして呼び出せる「ショートカット」設定などがある。アクセシビリティ機能の進化に今後も注目したい。
2020-12-01 21:44:19Z
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