IK Multimediaからコンパクトなマイクプリアンプ搭載モバイルオーディオインターフェイスの最新モデルが登場。XLRマイクを使用して、iPhone、iPad、Androidデバイス、デジタル一眼カメラなどでカンタンに録音、演奏、ストリーミングが行える「iRig Pre 2」が3月末に発売される。
▲コンパクトサイズで高品位なXLRマイクをさまざまなシチュエーションで使用可能に。
「iRig Pre 2」は、クリエイター、ミュージシャン、ジャーナリストが、XLRマイクを使用して、スマホやデジタルカメラでカンタンに高音質な録音を可能にするアイテム。モバイルマイクプリアンプの定番としてベストセラーとなったモデル「iRig Pre」同様にXLR入力でプロ仕様のサウンドを提供するだけでなく、ダイレクトモニタリングへの対応、スマートフォンの4極端子、デジタルカメラの3極マイク入力、接続機器を自動認識して使える3.5mm端子を採用するなど、多くの機能が強化されている。
▲本体からスマホやカメラのマイク端子に接続するケーブルが伸びたコンパクトかつシンプルな形状。左側面にはゲインボリュームとファンタム電源スイッチ、右側面にはモニターボリュームとダイレクトモニターのスイッチを備える。
多くのミュージシャンはもちろん、YouTuberをはじめとするインターネット配信を行うクリエイターは、高品位なサウンドを目指してXLR端子を搭載する本格的なマイクを使用することが多い。しかし、こうしたマイクはモバイルで使用するには、接続の面でハードルが高いのも事実。たとえば、コンデンサーマイクにファンタム電源を供給したり、XLR端子を用意したりするためだけに、マイクプリアンプを搭載したオーディオインターフェイスが必要になり、その結果それらを中心としたシステムを組むためにラップトップのコンピューターが必要になってしまう。
その点、「iRig Pre 2」はアナログ接続のモバイルデバイス用マイクプリアンプ/オーディオインターフェイスなので、取り付けるだけでiPhone、iPad、Androidデバイス、デジタル一眼カメラにXLR端子のマイクを接続することが可能だ。この際、iPhoneはApple純正のLightning - 3.5 mmヘッドフォンジャック・アダプタ(TRRS)が必要。Androidは音声の入出力に対応した4極のTRRSプラグに対応したデバイスで使用可能だ。
▲XLR端子は接続の際にケーブルやコネクタがじゃまにならない底面に配置。ヘッドホンは反対側に設けられたステレオミニジャックに接続して使用する。
「iRig Pre 2」は、スマートフォンの4極ヘッドセット端子、デジタル一眼カメラの3極マイク入力と、接続機器を自動認識して使える3.5mm端子が採用されているので、あらゆる現場に適応可能。ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを使用する際は、単三乾電池2本で約7時間の電源供給が行える。ファンタム電源対応といいながら、+32Vしか供給できずにマイクのパフォーマンスを低下させているモバイルマイクプリアンプも多いが、「iRig Pre 2」なら、プロ機器同様の+48Vのファンタム電源を供給可能。ダイナミックマイクを使用する場合は、ファンタム電源をオフにすることで最大20時間の使用が可能だ。
▲デジタルカメラでの使用例。
ダイレクトモニター対応も大きな特徴だ。クリティカルな録音、収録、配信を行う場合、事前に「iRig Pre 2」の入力Gainダイヤルで最適なレベルになるよう調整して、収録中も入力音を確認したいはず。一方で、iOS標準のカメラ、ボイスメモ、Clubhouseなどの入力音のリアルタイムモニターに対応していない収録、配信アプリが多く存在する。そんなときには、バックグランド動作可能なリアルタイムモニター対応アプリを常時起動するなど、裏技的な対応が必要だった。しかしこの「iRig Pre 2」なら、本体のDirect Monitorスイッチをオンにするだけで、入力音をヘッドホンアウトに接続したモニターでリアルタイムに確認可能だ。
本体の背面にはスロットがあり、ベルクロテープでマイクスタンドやカメラグリップなどに取り付け可能。IK Multimediaのスマートフォン用スタンドiKlip Grip Proやスマートフォンやタブレットをマイクスタンドに設置可能なiKlipシリーズと合わせて使うことで、あらゆる場所で撮影、収録セットを設営することができる。
▲楽器演奏動画も高音質で収録。スタンドやグリップにテープで取り付けることも可能。
プロ対応の純正アプリが無償提供されるのもうれしいポイント。「iRig Pre 2」は、iOS標準のカメラ、Clubhouse、Instagramライブ、Line Liveなど多くのアプリで使用できるが、IK Multimediaではプロ対応の純正アプリも用意する。高精細な入力レベルメーターが装備され、入力ゲインが最適なレベルになっているか視覚的に確認しながら収録可能なiRig Recorder LE(iOS)、iRig Recorder 3(Android)。リバーブなどのボーカル・エフェクトや2トラック・レコーダーを装備したVocaLive CS(iOS)。いずれもApp Store、Goolge Playから無償でダウンロードできる他、アプリ内課金でさらに高度な編集、エフェクト、レコーダー機能をアンロックすることもできる。
製品情報
価格:オープン(市場実勢価格 6,800円 税別)
発売日:2021年3月末
<おもな仕様>
周波数特性:20Hz~20kHz、±1.5dB
EIN(@ 最小ゲイン): -113.5dBA
EIN(@ 最大ゲイン): -92.4dBA
THD + N:-90dBA/0.003%
ゲインレンジ:48dB
ファンタム電源最大電流:6mA
バッテリー持続時間(単3形アルカリ乾電池):ファンタム電源がオフの場合は約20時間、オンの場合は約7時間
外形寸法:40×110×34mm
本体重量:75g(乾電池を除く)
ケーブル長:40cm
※ベルクロストリップ、単三乾電池×2本付属
2021-02-22 03:31:48Z
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