STVニュース北海道
山から離れている市街地にヒグマはどのようにしてやってきたのでしょうか。先月、札幌市東区にヒグマが出没し、4人がけがをした事故。実は、市街地と山をつなぐ意外な通路がありました。 「どこに向かってるの?」 歩道を駆け抜けるヒグマ。今月、北海道・滝上町で撮影されました。北海道内ではヒグマの出没が相次ぎ、死亡事故はことしすでに2件発生しています。札幌市中央区の旭山記念公園でも先週、ヒグマが目撃され、市内での報告はすでに72件にのぼっています。 「クマいる。やられている」 先月18日には、札幌市東区の住宅街に出没し、4人がけがをする事態に。これを受けて、札幌市のヒグマ対策会議が開かれ、専門家はヒグマの侵入路を防ぐよう提言しました。 (酪農学園大学 佐藤喜和教授)「ヒグマが侵入してくる前から通り道を適切に管理することが、市街地の内部にまで侵入させないためには重要だろう」 今回、山から遠い東区に現れたヒグマはどこから、どこを通ってやってきたのでしょうか。 (道総研 間野勉専門研究主幹)「石狩市か当別町の山から、東区まで南下してきたのではないか。その時、野生動物が移動する経路として活用しているのが、一つは河川沿い」 (礒貝記者)「ヒグマはこのような水路を好んで移動に使います。人目に付きにくく、障害物が少ないことがその理由です」 身を隠しやすい場所を好むヒグマ。山から一見、距離があっても、水路や防風林などが、ヒグマの通り道になります。航空写真で見ると、緑で示したヒグマの生息域と札幌の市街地が川でつながっているのがわかります。豊平川や、伏籠川、創成川と、ヒグマの通り道がいくつも存在しています。 (礒貝記者)「川を通ればヒグマは誰にも気づかれずに、生息地から札幌中心部まで来ることも不可能ではありません」 河川は都心部と山をつなぐ、いわばハイウェイ。草刈りや電気柵の設置など、対策を講じる必要性があります。 (道総研 間野勉専門研究主幹)「個体数は増加傾向にある。春グマ駆除をやめた時(1990年)と比べ、おそらく倍くらいに増えていると想像している。借金返済と同じで、対応を先送りにすれば間違いなくもっと大変なことになる」 個体数が増え、人との接触機会も増えているヒグマ。市街地への侵入を防ぐ対策が急がれます。
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