電池の劣化は燃費悪化に現れる
ハイブリッド用電池の劣化について、トヨタの販売店では以下のように述べた。 「ハイブリッド用電池の交換は、異常を示すチェックランプの点灯でわかることが多い。販売店で点検すると、ハイブリッド用電池の劣化であることを確認できる。そのタイミングで交換を行う」 ハイブリッド用電池が劣化するとと、どのような不都合が生じるのか。同じく販売店に聞くと「携帯電話のリチウムイオン電池と同様に、充放電の効率が下がる。電池が正常であれば、減速時に充電を行うから、その電気を使ってモーター駆動のみで走ることが可能だ」。 「しかし電池が劣化すると、充電量が減ってしまう。モーター駆動を行いにくくなり、つねにエンジンを作動させるから、燃費が極端に悪くなる。従ってチェックランプが点灯しなくても、燃費の変化に注意していれば、駆動用電池の劣化はわかる」 中古で購入したクルマがそうなれば、必然的にハイブリッド用電池交換が必要ということになる。
中古車価格にプラス15万円考慮もある
駆動用電池の劣化と交換の目安はどの程度か。 「劣化の仕方と交換時期は使い方によって異なるが、走行距離が15万km前後に達すると、電池の性能も目立って低下してくる。あるいは生産されてから10年を超えると、電池の性能と燃費が少しずつ悪くなっていく」 ハイブリッドの駆動用電池を交換する場合、どの程度の出費になるのか。 「車種によって異なるが、2代目と3代目のプリウスであれば、一般的には15万円前後だ。多く見積っても20万円を超えることは少ないと思う」
リスク回避は7年/7万km以内
ハイブリッド車でなくても、生産されてから15年を超えたり、走行距離が15万km前後に達すると、交換するパーツが増えたり故障も生じてくる。ハイブリッドの駆動用電池も、そこに位置付けられるわけだ。どのカテゴリーにも当てはまる話だろう。 このリスクを避けたいなら、生産されてからの経過年数が7年以内で、走行距離も7万kmを下まわる車両を選ぶのが良い。これもハイブリッドに限らず、中古車全般に当てはまることだ。
渡辺陽一郎
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