コロナ禍により働く場所に変化が起きた。オフィス以外の場所――自宅や自宅近くのサテライトオフィス、また密を避けたさまざまな“サードプレース”が新たな選択肢として加わった。
働く場所を選べるようになった一方、新たな課題も生じている。
例えば、オフィスに行ってみたら使いたいスペースが空いていなかった、もしくは混雑していて快適に作業できそうにない、ということもあるだろう。オフィスの状況を知りたいと思っても、誰がいつどのフロアに出勤しているか分からなければ連絡の取りようがないし、分かっていたとしても自分の都合で相手の手を煩わせるのも気が引ける。
内田洋行のオフィス新製品展示会「UCHIDA FAIR 2022」(11月9日〜26日)では、こうした課題を解決する製品を発表、新しいオフィスの在り方を提案していた。
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オフィスで過ごす貴重な時間を無駄にしない
内田洋行が発表した「SmartOfficeNavigator」(スマートオフィスナビゲーター)は、オフィス内の混雑状況の可視化、座席予約、オフィス内にいるはずのチームメンバー(社員)の位置把握、ワークプレース利用のデータ分析ができる。
これにより、出社する人が快適かつ効率的に、オフィス滞在時間を無駄にしないようにするためのシステムだ。
グループウェアと連携し、モバイル端末からオフィスの混雑状況の確認や、座席やブースの予約ができる。出勤時などの移動中にスマホでオフィス稼働率などを確認しつつ、空いている座席を予約できるというわけだ。
本社オフィスだけでなく、サテライトオフィスでも同システムを導入しておけば、移動中に空きのある、しかも今いる場所から可能な限り近いオフィスを予約して、移動時間を短縮することも可能だろう。
オフィスへの入室はICチップ入り社員カードまたはスマホで行う。一番乗りであれば、入室と同時に照明が灯るし、空調もONになり、作業開始がスムーズになる。
業務中は室内環境を常にセンサーが見守り、CO2濃度が一定値を超えるとアラートを表示。換気したり小休憩を挟んだりする必要性を意識しなくてもシステムが促してくれるため、作業に集中できる。
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フリーアドレスで起こる「誰がどこにいるのか分からない」問題
座席指定のないフリーアドレスで、オフィスにいる人がまばらだと、会いたい人になかなか会えないこともある。
プロジェクトを一緒に進めているメンバーが出社しているとは聞いたけれども、どのフロアのどの部屋にいるか分からず、探したいけれども会議中や商談中だったら申し訳ない──と、気軽に連絡が取れないこともあるだろう。
SmartOfficeNavigatorは、相手に尋ねずとも、出社している社員がどのフロアのどの部屋にいるのかが検索で分かる仕組みとなっている。
この仕組みを可能にしたのが、ビーコン……ではなく、Wi-Fiのアクセスポイントだという。個人が使っているスマホまたはノートPCが接続されているアクセスポイントから判別するのだ。
Wi-Fiアクセスポイントを利用することには3つのメリットがある。
1つは新たな設備を増設しないで済むため、初期費用がかからないこと。2つめは精度が高いこと。3つめはWi-Fiのセキュリティ機能により、外部に位置情報が漏れにくいというものだ。
検索した後に、そのままWeb会議を立ち上げてオンライン会議を開始できるというが、せっかく同じオフィスに出社しているのであれば、話しかけに行くのも良いだろう。
既存製品との組み合わせでさらに快適・高効率化
展示会場となっている内田洋行の新川第2オフィスの2階と4〜7階までの内装は、オフィスに緩やかな仕切りを作れる「SmartInfill-Compartment」(スマートインフィルコンパートメント)とスケルトン天井を組み合わせて空間を構築している。
SmartInfill-Compartmentの枠内にガラスなどの間仕切り材を入れれば会議室など遮音性の高いスペースになるし、グリーンカーテンや取り付けタイプのホワイトボードなどを引っ掛ければオープンタイプのスペースが完成する。
床に固定できるため、会議室や集中して作業したい時に便利な個人用ブースなどを簡単に構築できる。コロナ禍で急にWeb会議の需要が増え、会議室が足りないという問題に直面した企業も少なくないが、そうした状況の変化に応じて部屋の数や広さを変えられる。
会議を始められないイライラからの解放
会議室利用で、最も時間を無駄にしつつ心理的負担が大きいのが「機器の設定がうまくいかず会議がなかなか始められない」というものではないだろうか。また、会議室に入ったところ寒い・暑いなどで集中できないというのもストレスになる。
内田洋行の既存製品「SmartRooms」(スマートルームズ)と、前述のSmartOfficeNavigatorを組み合わせて会議室を予約しておけば、会議開始10分前には会議室を適温にするために空調を作動させ、会議室入室と同時にディスプレイと会議システムが起動できるという。
これなら、1時間の予約時間をまるまる会議に充てられる。タイムロスがなく、快適に議論を戦わせられるだろう。
予約していなくても安心
こうした技術を導入していると、座席利用に予約が必須でかえって面倒ではないだろうかという考えも浮かぶかもしれない。しかし、「RoomSense」(ルームセンス)があれば問題ない。ブースや座席にある人感センサーが人を検知することで、座席のLEDが赤く点灯したり、現在の利用状況をグループウェアに通知しサイネージで表示したりして可視化できるからだ。
利用中かどうかを可視化するLEDライトをブースの目立つところに設置。人感センサーにより切り替わるほか、RoomSenseと連携したSmartOfficeNavigatorにより、社外からも利用状況を確認できるまた、各座席やブースにあるQRコードを専用アプリで読み込むことで、その場所を使えるようにする「Mamoru Biz」(マモルビズ)も展示されていた。こちらもグループウェアと連動するため、利用開始と同時に、サイネージやSmartOfficeNavigatorアプリ内に利用状況が反映される。正規の方法で作業場所を探している人が、「予約してみたものの、実は埋まっていた」という事態を回避できる。
このように、「UCHIDA FAIR 2022」では、オフィスで過ごす時間を無駄にしないための製品が多く展示されていた。内田洋行の担当者は「オフィスに来ることの目的は、快適に仕事をすること。少しでもそのお手伝いをしたい」と話した。
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