子どもにスマホデビューをさせるときは、「アナログとデジタルの両輪で子どもを守る」ことが重要だと前回お話しました。「アナログ」とは、スマホの使い方について声掛けしたり、トラブルに巻き込まれたときに相談に乗ったりなどの、親の見守り全般を指す言葉として使っています。アナログの見守りに欠かせないことの1つとして、「スマホルール」があります。
スマホルールとは、スマホの使い方について家族であらかじめ約束しておくルールです。スマホルールを作る必要性については、2012年に米国に住むジャネル・ホフマンさんが息子さんにスマホを手渡すときに定めた「スマホ18の約束」をきっかけに広まりました。子どもに渡すとはいえ、あくまでも親が貸しているだけだという確固たる姿勢が親の共感を呼び、日本でも話題になりました。
今ではネットを検索すればスマホルールのサンプルや、スマホルールを作れるページ「親子でつくるスマホルールリスト」などが見つかります。「子どもをスマホデビューさせるならスマホルールを作る」ということは、浸透してきていますね。
内閣府が発表した2018年度の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、スマホを子どもに渡す際に「インターネット利用上の家庭のルール」を決めている小学生以上の家庭は、74.2%にものぼります。しかし、これは保護者の認識で、ルールがあると考えている子どもは58.8%と意識に開きがあります。親はルールを伝えているつもりが、子どもの耳には入っていないのだと思われます。
子どもがスマホルールを意識してくれなければ、守られることはありません。そこで、スマホルールを作るときは必ず子どもと一緒に考えましょう。ルールができたら紙に書いて、いつでも目につく場所に掲示しておきます。のちのち、「そんな約束していない」ともめることを避けられます。
起きやすいトラブルからスマホルールを作成する
どんなスマホルールを作ればいいのか、悩んでしまう保護者も多いでしょう。スマホに対する教育方針は、各ご家庭で大きく違うと思います。お子さんの年齢、兄弟関係、お子さんの性格によっても変わります。つまり、スマホルールはその家庭に合ったものを作る必要があるのです。家庭の状況に合わないスマホルールは、やぶってもいいものと認識され、やがて守られなくなってしまうからです。
ルール作りのヒントとして、子どもがスマホを持ったときに起きやすいトラブルを把握しておきましょう。前回も軽く触れましたが、以下のようなトラブルが挙げられます。
- スマホの長時間利用
- SNSで知らない人と出会うことによるトラブル
- 知り合いとのコミュニケーショントラブル
- 個人情報の漏えい
- 課金や投げ銭による金銭トラブル
- フェイクニュースや不適切なコンテンツの閲覧
- 詐欺や乗っ取りなどのネットトラブル
小学生から高校生まで、どの年齢でも起きる可能性がありますが、小学生は長時間利用が特に気になるなど、年齢に合わせて心配事も異なると思います。不安な点について細かく決めるといいですね。お子さんに「こんなトラブルが起きるよ」と話して反応を見ることにより、我が子にはどのルールが大切なのかを把握できるかもしれません。
また、スマホでやりたいことを聞くことで、リスクが推測できます。「TikTokをやりたい」「ゲームしたい」など、興味を持っていることを知っておきましょう。
スマホルールの一例
もっと具体的にお子さんと話をするために、スマホルールの一例を挙げておきます。あくまでもサンプルなので、どんなルールなら守れるか、お子さんと話し合ってみてください。そして、もし守れなかった場合の項目も入れておきましょう。
スマホルールを実際に運用し始めると、家庭の状況に合わなかった項目が出てくると思います。また、学年が上がったり、習い事が増えたりすることで生活リズムが変わることもあるでしょう。そこで、見直す時期を決めて、無理なく守れるルールに改定するようにします。その際、子どもの成長によって不要になった項目は削除して、上手にスマホを使えるようになったことを認めてあげるといいですね。スマホルールを守ってもらうためには、親子のコミュニケーションが何よりも大切です。
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