Q 防衛費の増額問題…これまでずっと「GDP比1%以下」だったのはなぜ?
ロシアのウクライナ侵攻を受けて、日本の防衛費についても議論が広がっています。その中で、対国内総生産(GDP)比について長年続いてきた現在の1%上限から、2%以上も念頭に増額していこうという主張を目にするようになったのですが、この「1%」という数字は一体どこから来た「基準」なのでしょうか。(30代・男性・自営業)
A 当時はなかなかの案だったと思います。
これは1976年に当時の三木内閣によって掲げられた方針です。専守防衛の日本としては、平和国家であることを内外に明らかにするために、1%の枠を設定したのです。
しかし、その後、中国が軍事費を増やしたり、北朝鮮が核開発やミサイル発射実験を繰り返したりすることから、1%の枠にこだわらずに防衛費を増やす方向に進んできました。
「対GDP比で1%」という基準は、日本のGDPが増えるにつれて、防衛費も増えるのですが、「基準を守って防衛費を増やしていませんよ」というイメージを周辺国家に示すには、なかなかの案だったと思います。
しかし、中国や北朝鮮の脅威が高まってきたので、枠にこだわっていられないということでしょう。
対GDP比2%は、NATO加盟国の努力目標です。日本の防衛費もNATO並みに近づけたいという思いがあるのでしょう。
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