
JAXAの探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から帰還して約2年が経った。持ち帰ったサンプルは、太陽系初期の歴史について貴重な情報をもたらしてくれる。
新たな研究では、小惑星リュウグウに含まれる「亜鉛と銅の同位体組成」が明らかになっている。
それによると、リュウグウは「イブナ型炭素質コンドライト」に近いのだという。このタイプの隕石は、化学的に原始的な作りで、その組成は太陽にもっとも近いと考えられている。
さらに海王星よりさらに外側の太陽系外縁部にあるリュウグウのもつ物質は、地球の質量の5〜6%を占めるだろうことも明らかになっている。
小惑星「リュウグウ」が持ち帰ったサンプルを分析
日本のJAXAが運用する「はやぶさ2」は、世界で初めて小惑星からサンプルを持ち帰った「はやぶさ」の後継機だ。先代の名に恥じることなく、はやぶさ2もまた2020年12月に小惑星「リュウグウ」から5gのカケラを持ち帰った。
北海道大学の圦本尚義教授らのチームがそのサンプルを分析したところ、小惑星リュウグウの組成は、「イブナ型炭素質コンドライト(CIコンドライト)」に近いことが判明したそうだ。
CIコンドライトは化学的にもっとも原始的な隕石で、太陽に一番近い組成であると考えられている。
一方、チタンやクロムなどの同位体組成は、他のタイプの炭素質コンドライトと同じだった。そのためリュウグウとCIコンドライトの関係は、まだ完全には解明されていない。

地球の質量の5〜6%は太陽外縁部の小惑星によってもたらされた
炭素質コンドライトは化学組成や同位体組成によっていくつかのタイプに分類されるが、CIコンドライトは蒸発しやすい元素を多く含んでいる。中程度の揮発性がある元素は、惑星が居住可能な環境になるには不可欠なものだ。リュウグウの亜鉛同位体組成は、それが地球にどのように集まったのかを知るヒントになる。
『Nature Astronomy』(2022年12月12日付)に掲載された今回の研究では、リュウグウから持ち帰られたサンプルに含まれる亜鉛と銅の同位体比率が、CIコンドライトと同じで、他のタイプの隕石とは違うことが確認された。
CIコンドライトの組成は、太陽に一番近いと考えられている。つまり、太陽の銅・亜鉛組成を推定するうえで、リュウグウのサンプルは現在最高の手がかりであるということだ。
また今回の研究では、リュウグウのような物質が、地球質量の約5〜6%に相当することもわかったとのことだ。
References:Samples From Asteroid Ryugu Shed New Light on Solar System History / Ryugu: Asteroid samples continue to shed ligh | EurekAlert! / written by hiroching / edited by / parumo
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2022-12-14 23:00:28Z
https://news.google.com/__i/rss/rd/articles/CBMiK2h0dHBzOi8va2FyYXBhaWEuY29tL2FyY2hpdmVzLzUyMzE4NTA4Lmh0bWzSAQA?oc=5
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