東京都世田谷区上祖師谷で2000年12月に起きた会社員宮沢みきおさん(当時44歳)一家4人殺害事件は、30日で発生から22年となる。みきおさんの母・節子さん(91)は毎日、小さな手帳に日記をつづり、「犯人逮捕」と書き込める日を待ち続けている。(石沢達洋)
一人暮らしの自宅の台所で手帳を広げ、ボールペンで小さな文字をつづっていく。それが、節子さんの毎晩の日課だ。
<みんなで墓参り>
<診療所へ検診>
外出先や会った人など、その日の出来事を淡々と記録する。亡くなった孫のにいなちゃん(当時8歳)、礼君(同6歳)の写真を挟み、時折眺めているが、事件への思いはほとんど書かない。つらくて、普段は事件のことを考えないようにしているからだ。
あの日までは、みきおさん夫婦や孫たちとのふれあいを日記につづるのが、何よりの喜びだった。
<汽車ぽっぽ公園で、にいなちゃんと幼稚園のお友達3人で遊ぶ。2時間くらい昼寝する>(1996年5月)
みきおさんと妻の泰子さん(同41歳)は共働きで、よく子守を頼まれて家を訪れた。小柄な節子さんに、幼い孫2人は「ちっちゃいばあちゃん」と呼んでじゃれついてきた。
<にいなと礼より手紙とバレンタインのケーキが届く。うれしいことです>(2000年2月)
事件1週間前の00年12月23日。クリスマスパーティーに招かれ、4人の家を訪れた。にいなちゃんと礼君が、スポンジケーキにイチゴと生クリームで飾りつけをしてくれた。
<手作りケーキをごちそうしてくれる>
これが孫たちとの最後の思い出になるとは、夢にも思っていなかった。
その年の大みそか。岩手県の実家に帰省中だった節子さんは、「とにかく早く東京に戻れ」と親戚の車に乗せられた。
からの記事と詳細 ( 91歳母「犯人逮捕」記す日いつに…世田谷一家殺害22年、解決 ... - 読売新聞オンライン )
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