スウェーデンのリンショーピング大学および王立工科大学(KTH)は28日、世界初となる木製トランジスタを開発したと発表した。
以前の実験では、木材トランジスタはイオンの輸送を実現していたが、イオンがなくなるとトランジスタとして機能しなくなる。
木材でトランジスタを実現するためには、全体が均一に構成された木材が必要。今回研究者らはバルサ材を用いて、植物体細胞壁を構成する主要成分の1つであるリグニンを除去し、長いチャネルを持つセルロース繊維だけを残した。そしてPEDOT:PSSと呼ばれる導電性プラスチックまたはポリマーをチャネル内に満たすことで、導電性の木材を得ることができたという。
こうして構築された木製トランジスタで電流の調整を行なったところ、選択した出力レベルで連続的に機能することが実証できたという。また、オフでは1秒、オンでは5秒という一定の遅延がありながらも、電源のスイッチを実現したという。
木製トランジスタは、現時点における特定の目的を念頭において開発されたわけではなく、あくまでも可能であることを示す基礎研究であるとしているが、電子プラント制御の道を切り開く可能性がある。また、通常の有機トランジスタと比較して高い電流を許容できる可能性があり、木材ベースの電子機器のさらなる開発を刺激するだろうとしている。
2023-05-01 02:34:29Z
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