ジムニーシエラよりもホイールベースを340mm延長
インドのマルチ・スズキは2023年6月、新型「ジムニー5ドア」の販売を開始しました。
新型ジムニー5ドアは同年1月、インドで開催されていた「AUTO EXPO 2023」で世界初公開されたモデルです。
今回発表された価格は、もっとも安い“ゼータ・5MT”で127万4000ルーピー(為替換算で215万7400円)、もっともハイグレードな“アルファ・4AT・ツートーンカラー”で150万5000ルピー(254万8753円)となっています。
なぜ新型ジムニー5ドアが、世界に先駆けてインドで発売されたのでしょうか。
マルチ・スズキは2021年1月より、同社工場にて中南米・中東・アフリカなどに向けたジムニー(日本名ジムニーシエラ)を生産してきたメーカーです。
インドはそもそもジムニーとは縁の深い国で、マルチスズキは「ジプシー」の名前で2代目ジムニーのバリエーションであるミドルボディ車を販売。一時は日本にも並行輸入されて、マニアに間で話題を呼びました。ジプシーは民間だけでなく、インド陸軍や警察の車両として今も使われています。
そんなこともあり、今回、新型ジムニー5ドアはまずインドでの販売が開始されたという経緯があります。
そんな新型ジムニー5ドアとはどんなクルマなのでしょうか。日本市場でのジムニーシエラとどう違うのでしょうか。
搭載されるエンジンは1.5リッター直列4気筒の「K15B型」で、ジムニーシエラと同じユニットになります。ただし、最高出力は77.1kW(約105馬力)、最大トルクは134.2Nmと、5ドア化で重量増になった分だけ出力アップされていることがわかります。
新型ジムニー5ドアの全長は3985㎜。インドの場合はスペアタイヤ後端までの計測値となるため(日本の場合はリアバンパー後端まで)、日本のデータとの単純な比較はできません。
ホイールベースを見てみると2590㎜という数値となっており、ジムニーシエラより340㎜長くなっています。全幅はシエラと同じで、全高はシエラよりも10㎜低い1720㎜となっています。
5ドアになったことで、スペースユーティリティが大幅にアップしていると期待しがちですが、実際は室内長で30cm拡大しているかどうかというところでしょう。これを広くなったと取るか、それだけと取るかはライフスタイルにもよるかもしれません。
ただし、リアドアが付いたことで、間違いなくファミリー層には使いやすくなったと言えます。また、アウトドアレジャー派や愛犬家なども、車内へのアプローチのしやすさを評価すると思います。
サスペンションもシエラ同様の3リンク式リジッドアクスル、4WDシステムもまた流用のローレンジ付きパートタイム4WDです。
安全装備を見てみると、多くの点では共通ですが、日本モデルに標準となっているスズキ・セーフティサポートが採用されていません。新型ジムニー5ドアが日本で展開されるときには、これらは間違いなく標準装備となるはずですので、この部分だけで価格がアップする要因になりそうです。
こうしてジムニーシエラと比較すると、5ドアであること以外は目新しさがないようにも思えますが、オーディオ関係は充実しています。
まずセンターコンソールには、AppleCarPlayやAndroid AUTOとBluetooth接続が可能な、22.86cmタッチセンサーモニターの「SmartPlay pro+」が「アルファ」グレードに標準装備となっています。ゼータは、ひと回り小さい17.78cmモニターとなります。
さらに、アルファには仏アルカミス社の高級オーディオシステムがデフォルトで搭載されます。先代モデルのものよりは良くなったとはいえ、何かと不満の声が多いジムニーシリーズの標準オーディオシステムですので、これは目玉になる装備といえるかもしれません。
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