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Friday, June 2, 2023

[映画評]是枝裕和監督「怪物」…正しく、ミステリアスに人を描く - 読売新聞オンライン

[映画評]是枝裕和監督「怪物」…正しく、ミステリアスに人を描く - 読売新聞オンライン

 是枝裕和監督、坂元裕二脚本の「怪物」が6月2日から公開される。南フランスで開催されたカンヌ国際映画祭で5月27日(現地時間)に脚本賞を受賞してから日を置かずしての封切りだ。複数の章で構成して、小学5年の少年をめぐる「トラブル」を異なる登場人物の立場から照らし出す作品。「羅生門」的な構造を取っているが、この映画は真実を「 (やぶ) の中」にしない。物語は、嵐を経て夜を越え、緑の中へ突き抜ける。音楽は坂本龍一。(編集委員 恩田泰子)

 舞台は、大きな湖をぐるりと囲んで人々の生活圏が広がる盆地の町。町の中心部を見下ろす高台の家に、麦野早織(安藤サクラ)と、息子で11歳の湊(黒川想矢)は住んでいる。夫を事故で亡くしシングルマザーになった早織の望みは、愛する湊に「普通」に幸せになってもらうことだ。

 ある晩、湊は、眼下の雑居ビルが火事で燃えるのを早織と見物しながら、唐突に尋ねてくる。「豚の脳」を移植した人間は、人間か、豚かと。ほどなく早織は、湊の異変に気づく。誰かに危害を加えられているのか。いじめか。それとも――。

 早織は問題を解決するために、小学校の担任・保利(永山瑛太)や校長の伏見(田中裕子)、さらには湊の同級生・星川依里(柊木陽太)に会いに行く。

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2023-06-02 05:00:00Z
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