2023年08月09日 08時30分更新
アップルが秋にApple Watchのための新しい「watchOS 10」をリリースします。対応するデバイスがあれば誰でも参加できるパブリックベータテストも始まりました。watchOS 10がApple Watchによるユーザー体験をどのように変えるのでしょうか。パブリックベータ版を試用中の筆者が考察します。
「10」はwatchOSの重要なマイルストーン
Apple Watchは2015年の発売から今年で8年目を迎えました。本体の現行ナンバリングモデルはSeries 8。秋にはおそらく次の新製品となるSeries 9が控えているはずですが、watchOSは本体発売の2015年内に一度アップデートされているので、次の最新バージョンはひとつ先を行く数字の「10」になります。
アップルはwatchOS 10が、Apple Watchを次の進化に導くための大きな転換点になるものとして位置付けています。6月にアップルが開催した世界開発者会議「WWDC23」ではwatchOS 10のアップデートが詳しく紹介されました。イベント開催時には筆者もwatchOS 10について、いくつかの注目したいポイントについて触れました。
今回パブリックベータ版を試して、あらためて筆者はwatchOS 10の「2つの進化」がApple Watchユーザーの使用スタイルを大きく変える手応えを得ています。
watchOS 10はユーザーインターフェース革命
ひとつめはwatchOS 10の画面デザインとユーザーインターフェースが再設計されることによる、操作性能の進化です。
まず、コントロールセンターやDockを表示するための操作方法が変わります。
コントロールセンターはウォッチのバッテリー残量を確認したり、消音、集中/機内モードなどに切り換える操作をする場所です。現在watchOS 9ではウォッチの文字盤を上にスワイプするか、または他の画面では下側を指で少しホールドして触感フィードバックを確かめてから上にスワイプして表示します。この操作方法がwatchOS 10から、現在どの画面を表示していても「サイドボタンのシングルクリック」で表示できるようになります。
筆者はランニングなどワークアウト中にコントロールセンターを表示しようとして、しくじることが多々あります。サイドボタンのクリックであれば、走りながらでも手もとが狂うことなく操作できます。
代わりに、watchOS 9まではサイドボタンのシングルクリックで開いていたDockの起動が、watchOS 10からはDigital Crownのダブルクリックに置き換わります。Dockには最近使ったアプリや、よく使う項目としてお気に入りのアプリが設定できます。
watchOS 10では「よく使う項目」の設定がなくなりました。この後に触れる「スマートスタック」が代わる役割を果たせるようになったからだと思います。筆者はDockから最近使ったアプリを呼び出すことをあまりしないので、サイドボタンの操作がコントロールセンターの呼び出しと入れ替わることは理にかなっていると思います。
watchOS 10から、グリッド表示を選択した場合のアプリ一覧の表示スタイルが代わります。Digital Crownをシングルクリックすると、画面の上からアイコンが順に整列して、Digital Crownの回転と同じ方向へ画面が垂直にスクロールしながら、Apple Watchに入っているアプリが、確認・選択できるようになります。watchOS 9の、拡大縮小できるグリッド表示のキャンパスを指でスワイプしながらアプリを探す方法よりも、操作感は安定しています。
そして、いくつかのアプリのデザインはApple Watchの画面をフルに使って表示、よりカラフルにブラッシュアップされます。「ミュージック」アプリが再生コントロールとカバーアートをひとつの画面に表示できるようになることが、筆者には何よりうれしいです。
2023-08-08 23:30:00Z
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