直木賞の選考委員で作家の林真理子さんはリモートで会見に応じ、河崎秋子さんと万城目学さんの作品が選ばれた過程について「河崎さんの受賞が先に決まり、残り2作、万城目さんと嶋津さんで決選投票を行った結果、万城目さんに決まりました。非常にレベルが高い選考会となり、時間がかかりました」と説明しました。
そのうえで、河崎さんの「ともぐい」について「圧倒的な文章力で計算が行き届き、自然描写がすばらしい。自然と近代との対立、オスとメスとの対立というさまざまな対立が表現されていて、文章の迫力にとにかく圧倒されました」と評価しました。
また、万城目さんの「八月の御所グラウンド」については「エンターテインメントの一種の理想型で特別なことを書いているとか、奇をてらっている訳ではなく、普通のことを書いて感動がある小説を書くということは非常にすごいことだという意見が出されました。日常の中に非日常がふわっと入り込んでくる絶妙さとバランスの良さがすばらしく、ベテランの強みを見せる絶妙な文章だと高く評価されました」と話しました。
このほか、2つの作品が直木賞に選ばれている近年の傾向について問われると「いい作品がなかったから2作で埋めようという形ではなく、レベルが高い作品を落とすことをやめようという意味で2作を選んでいます。選考委員では、どちらも落とすことができないのであれば2作を受賞させるという考え方を貫いています」と説明しました。
2024-01-17 14:10:47Z
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