メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年4月5日16時25分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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NZドル/円チャート(日足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のNZドル/円は2カ月ぶり安値から持ち直す展開
1日に90.11円前後まで下落して2月7日以来の安値を付けましたが、その後は上昇に転じ4日には一時91.70円前後まで強含みました。NZ中銀(RBNZ)のオア総裁が先月28日に「利下げに向けた条件がより明確になりつつある」との見解を示したことで売られた流れは一巡。世界的に株価が上昇するリスクオンの市場環境の下で資源国通貨買いの流れに傾きました。ただ、4日のNY市場終盤、中東情勢が緊迫化したことで91円台を割り込むと5日の東京市場では90.81円前後まで上げ幅を縮小しています。
今週のNZドル/円の注目ポイントはRBNZ
10日にRBNZが政策金利を発表します。オア総裁は先月28日の講演で「金利は世界的にピークに達した公算が大きく、インフレの流れは変わった」と指摘した一方で「利下げにはさらなる(インフレの)進展が必要だ」とも強調。しばらくは政策金利を5.50%に維持して様子見を見る考えを示しました。一方、市場は遅くとも8月にはRBNZが利下げを開始するとの見方を強めています。市場の利下げ織り込みは今回4月がほぼ0%、次回5月で20%弱、その次の7月で50%強、8月は100%となっています。こうした中、RBNZが利下げへの距離感をどう示すかが今回の焦点となるでしょう。なお、今会合の1週間後の17日にNZ1-3月期消費者物価指数(CPI)が発表されることを踏まえると、RBNZがこの段階で利下げに前向きな姿勢を示す可能性は低いと考えられます。
当面のNZドル/円見通し
予想レンジ
90.250円~92.500円
基調
下値堅い
当面の注目ポイント
☆4/10 NZ中銀政策金利
・主要国株価、国際商品価格
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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