将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(17)が23日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第61期王位戦(新聞三社連合主催)の挑戦者決定戦で永瀬拓矢二冠(27)に勝ち、木村一基王位(47)への挑戦権を獲得した。現在進行中の第91期棋聖戦に続く2回目のタイトル挑戦で、二つのタイトル戦を同時に戦うことになった。木村王位との七番勝負は7月1日に開幕する。
王位戦は将棋界の8タイトル戦の一つ。藤井七段は今期、紅白2組の挑戦者決定リーグのうち、羽生善治九段(49)らがいる白組で5戦全勝して優勝。紅組の全勝者である永瀬二冠と挑戦権をかけて対戦した。
23日午前10時に始まった対局は両者得意の角換わりの戦型になり、藤井七段が激戦を制した。永瀬二冠には4日の棋聖戦挑戦者決定戦でも勝っており、叡王(えいおう)と王座のタイトルを保持するトップ棋士に公式戦で2連勝した。
藤井七段は8日に開幕した棋聖戦五番勝負で渡辺明棋聖(36)=棋王、王将とあわせ三冠=に挑戦し、第1局を制した。この日、屋敷伸之九段(48)が1989年に作ったタイトル挑戦の最年少記録を更新した。棋聖戦と王位戦のいずれかを制すれば、1990年に屋敷九段が作ったタイトル獲得の最年少記録(18歳6カ月)も更新することになる。昨年、史上最年長で初タイトルを獲得して話題になった木村王位との七番勝負も注目される。(村上耕司)
2020-06-23 11:20:02Z
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