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Friday, April 30, 2021

『ザ・スーサイド・スクワッド』邦題はどうやって決まった?ワーナー担当者が明かす誕生秘話 - シネマトゥデイ

ジェームズ・ガン監督も反応していた日本版ポスター
ジェームズ・ガン監督も反応していた日本版ポスター - (C) 2021 WBEI TM & (C) DC

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督が、DCコミックスの悪党どもを描く映画『The Suicide Squad』。日本では『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』として8月13日に公開されるが、この邦題はどのようにして誕生したのか? 同作の宣伝プロデューサーを務めるワーナー・ブラザース ジャパン合同会社マーケティング本部の金子涼が取材に応じ、邦題決定のプロセスと共に誕生秘話を語った。

【動画】ぶっ飛びキャラ集結!『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』予告編

国内外チェックで2か月!邦題決定までの流れ

 そもそも、ワーナー・ブラザース配給作品の邦題はどのようなプロセスを経て決定するのか。金子プロデューサーによると、一作品あたり約20~30人が携わり、数回の会議を経て邦題の候補が決まるという。「作品によってチーム編成があるので、毎回タスクフォースが生まれるような感じです。弊社はいい意味で上下関係があまりないので、新人の意見が採用されることもあります」。

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 日本での会議で決まった邦題候補は、各種社内チェックを経て、フィルムメーカーチェック(監督を含む製作陣の確認)へと回される。国内の会議で1か月、海外のチェックで1か月はかかるそうだ。「チェック出しの際は、邦題を一度英語に訳さなければならないのと、邦題が他で商標登録されていないかなどのリーガルチェックを行う必要があります。それらの工程と同時に、フィルムメーカーチェックが入る感じです」と説明する金子プロデューサー。「ワーナー配給映画は世界でも一流の映画監督たちによって手掛けられた作品が多く、それらトップクリエイターたちの意向に沿うことが重要です。ですので、邦題を決める前にどんなストーリーなのかを必ずヒアリングして、その内容から外れないように邦題を考えるようにしております」と作り手の意図に反してしまわぬよう、常に細心の注意を払っている。

意外な別案も!『ザ・スーサイド・スクワッド』邦題誕生の裏側

 『ザ・スーサイド・スクワッド』に関しては、昨年夏に開催されたイベント「DCファンドーム」にて、ガン監督が日本を含む世界各国のタイトルロゴを先駆けて公開していた。金子プロデューサーによると、当時は邦題をつけるのかどうかの話し合いすら始まっていなかったという。

 2016年には、デヴィッド・エアー監督による『スーサイド・スクワッド』(原題:Suicide Squad)が公開された。ガン監督による2021年の新作は「2016年版『スーサイド・スクワッド』の続編ではない」との位置づけが当初より明確に示されていたそうで、金子プロデューサーは「『スーサイド・スクワッド2』とするのは原題とも異なることになってしまいます。原題は『The Suicide Squad』ですが、頭に定冠詞『The』がつくかどうかだけの違いというのは、ニュアンス的に日本では非常に伝わりづらいと思いました。こうしたことを含め、2016年版との混同を避けるため、日本語サブタイトルを付けて邦題とすることになりました」と経緯を明かす。

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 邦題決定までの会議は3回。社内のメンバーそれぞれがアイデアを絞り出し、会議で良き案を共有し合った。「ジェームズ・ガン監督のぶっ飛んだ新作ということで、邦題もガン監督の作風に即している必要がありました」と語る金子プロデューサー。候補には『ザ・スーサイド・スクワッド 頂上決戦』『ザ・スーサイド・スクワッド サバイバル・ゲーム』といった映画の特徴を捉えたものが挙がったそうだが、結果的に、インパクトが最も強かった『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』が採用。本国のチェックも通ったそうだ。

お気に入りはキング・シャーク!幅広い層へのヒットに期待

 ガン監督独自のセンスでぶっ飛んだ悪党たちを描く映画にピッタリなタイトルとなった『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』。金子プロデューサーは、「かなりかっ飛んだアクション映画ですし、独特なギャグセンス、R指定(※アメリカではR指定、日本は現時点では未定)ならではの笑いもあります。アクションだけでなく、コメディもあって二度美味しいため、幅広い層のお客様に観て頂ける作品になっていると思います」と日本でのヒットに期待を寄せる。

 ハーレイ・クインを筆頭に、ブラッドスポート、ポルカドットマン、ピースメーカーといった個性的なキャラクターが大挙登場する本作。金子プロデューサーのお気に入りは、予告編で圧倒的な存在感を放つ二足歩行のサメ、キング・シャーク。「サメ好きということもあるのですが、あの男心をくすぐるようなビジュアルが最高です。ガン監督のセンスも素晴らしいですよね」と切り出すと、「食べることしか考えていないので、油断して立っていたりすると食べられてしまうんですよ。そういった性格も好きですね」と熱く魅力を語った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)

映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』は8月13日(金)全国公開

映画『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』予告編 » 動画の詳細

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