神谷裕司
宮崎県都城市高城町の市立高城小学校(西村浩一郎校長)の体育館で21日、都城地方に伝わる伝統的工芸品「都城大弓(だいきゅう)」の出前授業があった。伝統工芸士の弓師、楠見蔵吉さん(56)と南﨑寿宝さん(48)の2人が、4年生64人を前に製作実演などを行った。子どもたちも、かんながけなどを体験し、大喜びだった。
出前授業は都城弓製造業協同組合(小倉紫峯理事長、都城市3業者、三股町1業者)が例年、都城市の協力を得て小中学校で実施しているが、昨年度はコロナ禍で中止となった。今年度は12月~1月、4小学校で行う予定。
竹を主材料として作る都城大弓は江戸時代に製法が確立したとされる。200以上もの工程があり、1994年に国の伝統的工芸品の指定を受け、2020年には「地域団体商標」にも登録された。現在、都城地方は竹弓の全国生産量の大半をまかなう。
この日の授業は社会科の一環。弓師2人がまず、弓の歴史や都城大弓の特徴などを説明した。その後、実際に竹を割って弓の芯を作り、ひもを巻き付けてくさびで芯を反らせる工程を実演した。さらに、弓師の指導のもと、4年生全員が、かんなで竹を削り、弓をひく体験もした。
隣の高城幼稚園の園児約20人も出前授業を見学。大弓との比較のために弓師が持参した小さな弓を手に取り、熱心に見入っていた。
高城小4年の竹下栞梛(かんな)さん(10)は「とても楽しくて、勉強になりました。かんながけは難しかったけど、弓はうまく引けました」と話した。(神谷裕司)
からの記事と詳細 ( 都城大弓 竹からどうやって作る? 弓師が小学校に出前授業 - 朝日新聞デジタル )
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