60年以上にわたり繰り返されてきたジャニー喜多川氏による性加害。
今週、外部の専門家が”事実”と認定し、事務所の隠ぺい体質も指摘されました。
私たちは過去に所属タレントたちが被害について語った“告白ビデオ”を入手。
訴えはなぜ届かなかったのでしょうか。
「ジャニー、この辺で引き上げどきだよ」
今週、再発防止特別チームはジャニー喜多川氏が1950年代から長期間に渡って「性加害を繰り返していたことが認められた」とする報告書を公表した。
再発防止特別チーム 飛鳥井望氏
「少なくとも数百名という被害者の数というのは、不自然な数ではないというように判断をしております」特別チームは、藤島ジュリー景子社長の辞任を求めたほか、ジャニー氏の姉・メリー氏の隠蔽が、被害の拡大を招いた最大の要因と認めた。
飛鳥井望氏
「メリー氏はジャニー氏の性嗜好異常による少年たちへの性加害が続いていることを知りながらもジャニー氏の行動を止めるのを断念し、 結果として放置する形になり、外部に対しては、ジャニー氏を守りきる為に徹底的な隠蔽を図ってきた」メリー氏による隠蔽をうかがわせる言動を直接耳にしたと証言する人物がいる。
秋本勇蔵さん
「メリーさんがよく口癖で『大丈夫よ、私がちゃんともみ消すから
』とよく言ってました」秋本勇蔵さん(79)は18歳の時、東京豊島区にあったタレント養成所「新芸能学院」で仲間らと歌のレッスンを受けていた。
そこに出入りしていたのが、ジャニー氏とメリー氏だ。
ジャニー氏は、レッスンをしていた生徒らに性加害を行い、そのことが原因で「新芸能学院」の名和社長とトラブルになったという。
秋本勇蔵さん
「社長が怒って(ジャニー氏に)『出て行け』ということになった。同時にメリーお姉さんが来て、『ジャニー、この辺で引き上げどきだよ
』と、僕は台所で耳にした」また、名和社長の妻がこうも話していたという。
秋本勇蔵さん
「ジャニーさんに性癖があるのは、名和さんの奥さんが言うには『(ジャニー氏は)小さい時から(性加害を)されて、ジャニーさんはそういう育ちをしたんだから。病気なんだわね』という片付けでしたね」この出来事は「性加害に関するメリー氏の認識」として調査報告書にも同様の記載がある。事務所の他の幹部は認識していたのか。
ジャニーズ事務所副社長・白波瀬傑氏は、古参幹部として長く要職に就いてきた。
ジャニー氏の性加害疑惑などをめぐる約20年前の週刊文春との裁判で、白波瀬氏は記事の内容を事実無根だと主張した。
今回の報告書でも当初、「噂は信じていなかった」としたが…
ジャニーズ事務所副社長 白波瀬傑氏(調査報告書より)
「ジャニー氏が世話になっていた人の子息がジャニー氏から性加害を受けたと最近被害申告したことを知り、ジャニー氏が性加害を行ったのは真実だろうと思うに至った」
村瀬健介キャスター
「合宿所に少年を送り続けて、ジャニー氏との同宿を認め続けるというのは、 任務を怠ったということにとどまらず、会社側が性加害を行う環境をつくる手助けをしたともいえるのでは?」飛鳥井望氏
「(事務所幹部は)2人の絶対的な権力者に対し、何か物申したり、あるいはそれを諫めたりというような行動は全くなかった。それが見て見ぬふり
ということだと思う」「性欲を経費で落とす」性加害後に5万円渡し「これ領収書、書いて」
8月、ジャニーズ性加害問題当事者の会に加わった大島幸広さん(38)。
元ジャニーズJr. 大島幸広さん
「これ13歳(の写真)ですね。この日の前の日も、全然やられてますからね。撮影の後もやられてますもんね」芸能界に憧れ、中学2年生でジャニーズ事務所に入った大島さん。初めて母親とレッスン場に入ったその日に、ジャニー氏から自宅に泊まるよう誘われたという。
大島幸広さん
「『youが大島君』という話をして、 『明日も仕事あるからさ、泊まっちゃいなよ』って」母親は帰され、そのままジャニー氏の自宅マンションに泊まることになった。
入所した初日にジャニー氏から性被害に遭ったという。
大島幸広さん
「 ベッドに行って 『マッサージしてあげるよ』と。まさぐられて、手でされて」その後も週2、3回はマンションに呼ばれ、性被害に遭っていたという。
退所するまでの2年間、被害は
200回以上
に及んだという。大島幸広さん
「やられるたびに 『普通、大運動会なんか出られないからね』『今度youハワイ行こうか』と言われるし、辞めないように飴を与えてくる」性被害に遭ったあと、ジャニー氏は決まって現金を渡してきたという。
再発防止特別チームの調査報告書でも、ヒアリングした元ジュニアたちから同様の証言があったことに触れている。
大島さんは5万円渡されたこともあったという。
大島幸広さん
「『これ領収書、書いて』って渡されて、交通費って書いてあるんですよ。そこに金額と名前書いて。性欲を経費で落とすという、子どもながらすごいなと思った」ジャニー氏に触られる夢「ワーッて起きる」「死ぬまでついて回る」
今回、特別チームは「ジャニー氏から性加害を受ければ優遇され、拒めば冷遇される」という被害者の心情につけ込んで行われた問題を指摘している。
大島幸広さん
「呼ばれなくなるというのも怖いし、干されてる人たちも見てますし、『代わりはいくらでもいる』と言う。余計言えなくなるし、抵抗できない」報告書の中で元ジュニアたちは、性被害に遭った後、仲間たちから「おめでとう」「通過儀礼だ」などと言われたと証言している。
実際、大島さんも。
大島幸広さん
「『誰々より気に入られてるからソロもいけるんじゃないか』『我慢しろ、もったいない』それしか言わなかった」そんな大島さんは、今も心に深い傷が残っている。
大島幸広さん
「ジャニー氏に体を触られてる夢を見て、ワーッて起きる。今でも見ます、夢。これを消すことはできない。 一生、死ぬまでついて回る」「正直言ってね、書いてくれんの、何社しかいないよ!」怒りの“告白ビデオ”
1967年から78年にかけて一世を風靡したジャニーズタレント「フォーリーブス」。
解散から10年後の1988年、メンバーのひとり、北公次氏がジャニー氏から受けた性被害を赤裸々に綴った告白本を出版。著書は35万部も売れたが、当時、新聞やテレビではほとんど取り上げられることはなかった。
翌年、40歳になる北公次氏はこのビデオでも被害を訴えていた。
元フォーリーブス 北公次氏(ビデオ証言より)
「正直言って我慢しなくちゃいけないという雰囲気に作られちゃって、この人の言うことを聞かないと、デビューできないな。実際にデビューさせてやるってことを聞いてましたから、この人のいうことを、ジャニーのいうことを聞かないとデビューできないと思ってましたから」このあと話はジャニー氏とメリー氏の問題に及ぶ。
北公次氏(ビデオ証言より)
「一番ジャニーに考えてもらいたいことは、メリーにも考えてもらいたいことは、20年間まだ同じことを繰り返してるってこと。僕はそれを言いたい」さらに語気を強めてこう言った。
北公次氏(ビデオ証言より)
「騙すのはよくねえっつんだよ!子供だけじゃなくて親までも騙してさ。俺が告白しなかったらどうなる?やめろよ、もう。繰り返しはやめろよ!」当時、問題を取り上げなかったメディアに対しても。
北公次氏(ビデオ証言より)
「正直言ってね、書いてくれんの、何社しかいないよ!新聞は書いてくれんわな。女性週刊誌が書いてくれん。テレビ、レポーターは何もやってくんない」告白本の編集と、このビデオの監督を務めたノンフィクション作家の本橋信宏さん。会った当初、北氏は性被害を否定していたという。
ノンフィクション作家 本橋信宏氏
「公ちゃんがジャニーさんと付き合っていた噂があるが、どうなんですかと聞いたら、即座にそれは違うと。そんなの知らないという感じでスルーされた」だが、取材を重ねるうちに真実を洗いざらい話したという。
当時、北氏にはマスコミや世間から「売名だ」「金儲けだ」などといった厳しい声が上がった。それでも…
本橋信宏氏
「 目の前で犯罪行為が行われていたら、見て見ぬふりは普通はやれない。 メリーさん、ジャニーさん、いい加減やめておけよと。マスコミにも本を出して訴えた。警察にもジュニアが行ったけど、どこも相手にされないから四方八方の閉塞感はすごい」そんな北氏は、こんなメッセージを残していた。
北公次氏(ビデオ証言より)
「これから新しく生まれる、未来ある若手の若い子がまた同じ目にあって、それも親も知らずに、ジャニーズ事務所だから安全だとか、そういうことは絶対ありませんから。それだけ言っておきます」ビデオでは、複数の元ジュニアたちもジャニー氏による性被害を証言している。その中のひとりは北氏から直接こう言われたという。
ビデオで証言した 元ジャニーズJr.
「人生がボロボロになっちゃうから、俺みたくならないように今辞めろと。熱心にもう(レッスンに)行くなと。僕のことを思って言ってくれていると感じた。北さんがいたから僕は辞めてやってこれたと思います」2023-09-02 21:30:00Z
https://news.google.com/rss/articles/CBMiPmh0dHBzOi8vbmV3cy5uaWZ0eS5jb20vYXJ0aWNsZS9kb21lc3RpYy9zb2NpZXR5LzEyMTk4LTI1MzMzMTQv0gE6aHR0cHM6Ly9uZXdzLm5pZnR5LmNvbS9hbXAvZG9tZXN0aWMvc29jaWV0eS8xMjE5OC0yNTMzMzE0Lw?oc=5
No comments:
Post a Comment