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Wednesday, July 6, 2022

日本三大七夕まつりとはどこ?いつ開催?8月なのは何故?2022年は開催される? - オマツリジャパン

7月7日は七夕。短冊に願い事を書いて笹竹に飾っているお宅も多いと思いますが、巨大な吹き流しなどの七夕飾りが街を彩る「七夕まつり」も日本各地で開催されます。

なかでも「日本三大七夕まつり」とされるお祭りは、規模も大きく多くの来場者が訪れることで有名。諸説ありますが、8月開催の「仙台七夕まつり」、7月開催の「湘南ひらつか七夕まつり」「一宮七夕まつり」の3つを日本三大とするのが一般的のようです。

そこで今回は、日本三大七夕まつりと、開催時期に7月と8月がある理由についてご紹介します。

※お祭りは例年の内容と7月6日現在の発表を参照してご紹介しています。今年は直前に規模や内容の縮小・変更、または中止の場合もあるため、お出かけの際は事前に公式サイトや主催者あて最新情報をご確認いただくようお願いします。

七夕まつりなのに、なぜ8月に開催?

そもそも「七夕」という言葉は「7月7日の夜」を意味するので、七夕まつりも7月7日前後に行われるイメージが強いかもしれませんね。しかし、東北や北海道をはじめ8月に行う地域も多く、開催時期が7月か8月かはお祭りごとにバラつきがあります。

これにはいくつかの理由がありますが、一番大きいのは単に旧暦・新暦による違いといえるでしょう。二つの星に織姫と彦星をなぞらえて一年に一度会えるという七夕の逢瀬の物語と、裁縫や書道の技術向上を願う年中行事は、奈良時代に中国から伝来し定着したものです。

これは、新暦が採用される明治5年(1872年)までは、ずっと旧暦の行事として行われてきました。旧暦の7月7日を新暦に当てはめると1か月以上遅い日にあたるため、季節感を旧暦に合わせて月遅れの8月7日前後に行う場合と、日付を重視して新暦でも7月7日前後に行う場合とが出てきたのです。

次に、稲作文化と結びつき、お盆とも深く関係した日本古来の七夕行事があったという事情もあります。旧暦の7月15日は先祖の霊をお迎えし祀るお盆です。そしてその頃はちょうど稲が開花期に入ったところに風水害や病虫害が襲ってくる時期でした。人々はご先祖様の霊が田の神様に姿を変えて守ってくれると信じ、秋に豊作となるよう一心に祈りを捧げます。そのため旧暦の7月7日の早朝に禊(みそぎ)をして心身を清め、祖霊を祭るお盆の行事に入ったのでした。

祖霊神には食べ物を供え、選ばれた乙女が「棚機(たなばた)」で織り上げた新しい御衣も捧げたといいます。これが中国読みでは「しちせき」となる七夕を、日本では「たなばた」と読むようになった由来とする説もあります。

旧暦のお盆を新暦に置き換えて月遅れの8月15日に行うことに伴って、七夕も月遅れとする場合もあるようです。

そして、現代の天体観測上の理由もあります。新暦の7月7日はおおむね梅雨の季節と重なるため、せっかくの七夕なのに天の川が見られないケースも少なくありません。同様に、織女星とされる「こと座のベガ」、彦星の「わし座のアルタイル」、これに「はくちょう座のデネブ」を加えた「夏の大三角形」も位置が低いうえに梅雨雲で見えない可能性も多々あります。

しかし、月遅れの8月7日頃であれば、夏の夜空を満喫するには最適です。そのため、8月に七夕まつりを開催するというのも理由の一つになっているようです。

さて、七夕まつりの開催時期に7月と8月がある理由が分かったところで、まずは日本一の誉れ高い8月開催の仙台七夕まつりからご紹介しましょう!

仙台七夕まつり(宮城県)

仙台七夕まつりは、かの有名な戦国武将、伊達政宗公が仙台の文化を向上するために始めたお祭りです。街を埋め尽くす約3,000本の七夕飾りが、最大の見どころ。吹き流し、折り鶴、紙衣といった伝統的な「七つ飾り」から流行のアニメの人気キャラクターが描かれたものまで、多種多様な飾り付けがたなびき、毎年200万人もの訪問者の目を楽しませてくれます。

七つ飾りのそれぞれの意味や、七夕飾りの魅力と和紙へのこだわり、2020年の様子などを、オマツリジャパンではこれまで詳しくレポートしてきました。ぜひご覧ください!



仙台七夕まつりの開催期間は毎年8月6日~8日の3日間。今年2022年の開催期間は同じです。8月5日には、お祭りと合わせて花火大会も3年ぶりに開催されます。打ち上げ時間は午後7時15分から1時間、打ち上げ場所は例年通り仙台市青葉区の西公園付近の予定です。
詳細は仙台七夕まつり公式サイトをご確認ください!

湘南ひらつか七夕まつり(神奈川県)

湘南ひらつか七夕まつりは、昭和26年から続く伝統あるお祭りです。昭和20年7月の大空襲によって焼け野原となってしまった地元に活気を取り戻そうと、商業復興策の一環として始められました。

見所は、なんといっても豪華な七夕飾り!10mを超える大型なものから人気キャラクターやユニークなものなど、様々な飾りを楽しむことができます。例年は、文字どおり1,000人が参加する「七夕おどり千人パレード」、演奏や踊りなど多彩なパフォーマンスが楽しめる「七夕ステージ」、地元飲食店によるグルメグランプリ「七夕たからいち」などの催しが行われ、140〜170万人もの人々が訪れます。

2022年は残念ながら「七夕たからいち」をはじめとしたグルメ屋台・露店の出店や、屋外での食べ飲み歩きはすべて自粛となってしまいました。

しかしその分、市内の団体によるダンスのステージやパレードなどの見所は盛りだくさん。日本初となる、メタバース空間(仮想空間)に七夕飾りを掲出する「湘南ひらつか バーチャル七夕ストリート」や、プロジェクションマッピングで七夕と平塚の豊かな海を体感するプロジェクト「TANABATA LOVE & PEACE 〜大切な人へ想いを伝えよう〜」など、新たな試みからも目が離せません。なお、今年は県外からの来場者の自粛が呼びかけられていますのでご注意ください。

2022年の開催期間は7月8日~7月10日の3日間。湘南スターモール商店街をメイン会場として、平塚市紅谷町を中心とする市内全域で開催されます。例年開設している特設の臨時駐車場が今年はありませんので、公共交通機関を利用しましょう。詳しくは湘南ひらつか七夕まつり公式サイトをご確認ください。

おりもの感謝祭 一宮七夕まつり(愛知県)

一宮市の織物が発展したのは、太古から織物の神様として知られている真清田(ますみだ)神社のご祭神の母神「萬幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつしひめのみこと)」のおかげだと、市民が感謝を込めて始めたのが、「おりもの感謝祭 一宮七夕まつり」の由来といわれています。

昭和31年に始まった一宮七夕まつりは、今では市民の夏の最大イベントとして根をおろし、その飾り付けのけんらん豪華さは、仙台、平塚の七夕まつりとならび日本の三大七夕まつりの一つとして称され、毎年100万人を超える人出でにぎわいます。

例年、開催期間は7月の最終日曜日をフィナーレとする木曜日からの4日間。2022年は7月28日~7月31日まで、一宮駅周辺、本町商店街をメインに市内一円で開催されます。
今年は「“魅せる七夕!”街を飾ろう」をコンセプトに、七夕飾りの他にもダンスコンテストや著名人のトークショーといったイベントも実施する予定です。

ただし、市民団体によるステージイベント、「ワッショーいちのみや」を含むパレードは、今年も残念ならが中止となっています。来年に期待したいですね。
詳しくはおりもの感謝祭 一宮七夕まつり公式サイトをご確認ください。

まとめ

インパクトある大型の竹飾りや豪華絢爛な飾り付けなど、日本三大七夕まつりと称されるお祭りはどれも来場者を楽しませる工夫が充実しています。コロナで自粛が続いていましたが、今年は開催される予定のお祭りも多いため、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、日本三大七夕まつりには諸説あり、3つ目のお祭りに愛知県安城市の安城七夕まつりや、岩手県陸前高田市のうごく七夕まつり」などを推す声も聞かれます。いま住んでいる近くで行われるものや、故郷で子供の頃に慣れ親しんだ七夕まつりを、自分にとって3つ目の七夕まつりとして大切に思っていくのも良いかもしれませんね。

オマツリジャパン編集部

この記事を書いた人

オマツリジャパン オフィシャルライター

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