イタリア総選挙、いつ議席確定？開票ミスで３０人当落変更…「お家芸だ」と皮肉も - 読売新聞オンライン

　【ローマ＝笹子美奈子】９月２５日のイタリア総選挙で開票ミスが判明して約３０人の当落が入れ替わり、３０日現在、議席確定がいつになるのか見通しがつかない状況となっている。

　開票は２５日深夜に始まり、２６日夜までに開票率９９％に達し、内務省は当選者をおおむね発表した。しかし、２８日午後になって「下院の比例選で開票ミスがあった」と発表し、当選者リストを更新した。

　ミスの原因は明らかにしていないが、選管担当者の多くが選挙法を理解していなかった疑惑が指摘される。選挙は上院（終身議員を除く定数２００）、下院（定数４００）両院で議席の３６％を小選挙区、６４％を比例代表制で選出し、一定の得票率に達しない政党には議席が配分されない。伊紙コリエレ・デラ・セラは、議席を逃した少数政党が再集計を要求してミスが判明し、ドミノ式に当落が入れ替わったと報じている。

　このミスで、落選が伝えられた議員歴３５年の大物議員が一転して当選。敗戦分析を悠々と語っていた評論家らは沈黙した。当選の喜びをツイートした５時間後、落選に転じた候補者もいる。トークショーやＳＮＳでは「ロシアのサイバー攻撃だ」「これはイタリアのお家芸だ」といった皮肉が飛び交っている。

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