新型コロナの全国の感染者数について毎日行われてきた厚生労働省の発表は、5類移行に伴う「全数把握」の終了にあわせて5月8日が最後となりました。5類移行後の感染状況の把握は、一部の医療機関の報告による「定点把握」に切り替わりました。その公表のタイミングや内容などについてまとめました。
「定点把握」新規感染者数など公表は週1回
新型コロナの流行状況の把握については、医療機関や自治体から報告を受ける「全数把握」が行われ、国や自治体が新規感染者の総数や年齢層、性別を1日ごとに公表してきましたが、5月8日に5月7日分のデータを公表して終了しました。
これについて5類への移行後は、週1回、全国約5000の医療機関に年齢層や性別ごとの新規感染者数を報告してもらう「定点把握」に変更しました。そして1週間ごとの集計結果を国が毎週金曜日にホームページ上で公表するかたちとなります。
「定点把握」での最初の発表は5月19日です。8日から14日までのデータが公表される予定で、8日以降およそ2週間は感染者数の動向は公表されないことになります。
第8波からの感染者数の推移も示す
厚生労働省は今後の感染者数の推移を過去のデータと比較できるようにするため、指定した5000の医療機関での「第8波」から現在までの感染者数の推移のデータも参考に示すことにしていて、1週間ごとに報告される感染者数の推移を監視し、感染が拡大している状況か判断することにしています。
「定点把握」は感染症法に基づく対応で、季節性インフルエンザなどほかの5類感染症でも実施されていて、季節性インフルエンザでは全国約5000の医療機関が毎週、患者数を報告しています。新型コロナも季節性インフルエンザで報告を行っている医療機関に報告を求めることになります。
死亡者数 総数は2か月後 死因別は5か月後
全国の「死亡者数」については、「人口動態統計」をもとに動向を把握する方針で、厚生労働省は、死亡者の総数がまとまるのは2か月後、詳しい死因別の死亡者数までまとまるのは5か月後になるとしています。
一方、医療ひっ迫の状況や重症化の傾向などを把握するため、すべての医療機関からの報告をもとに毎週1回行っている「入院者」と「重症者」の数の公表は、今後も続けるということです。
最後の全数把握による新規感染者数は
NHKは5月8日に発表された最後の「全数把握」による患者数をもとに、1週間平均の新規感染者数の傾向について前の週と比較してまとめました。
全国では、4月24日までの1週間では前の週の1.19倍、5月1日は1.09倍、5月8日まででは1.04倍とわずかに増加しています。
1都3県 新規感染者数の前週比
〇東京都
このうち、東京都は、4月24日までの1週間は前の週の1.19倍、5月1日は1. 15倍、8日まででは1.07倍です。
〇神奈川県
神奈川県は、4月24日までの1週間は前の週の1.18倍、5月1日は1.14倍、8日まででは0.98倍です。
〇埼玉県
埼玉県は、4月24日までの1週間は前の週の1.20倍、5月1日は1.16倍、8日まででは0.93倍です。
〇千葉県
千葉県は、4月24日までの1週間は前の週の1.15倍、5月1日は1.07倍、8日まででは0.99倍です。
“「定点把握」正確な感染者数の把握が難しく”
東邦大学 舘田一博教授
「行動制限や水際対策が大幅に緩和された中での連休となり、感染拡大の傾向は今後も続くと考えられる。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行するのにともない、感染者数の報告は週に1回の『定点把握』によるものとなるため、今までより正確な感染者数の把握が難しくなる。入院患者の数や重症患者の数など、医療現場のひっ迫の度合いも把握しながら、これまでのデータと継続性を持たせて、感染状況を評価することが重要だ」
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