Intelが提唱した小型PCのNUCだが、最近ではAMDやARMなどのプロセッサを搭載するモデルもあり、事実上オープンなプラットフォームとして環境に合わせたさまざまな製品が登場している。
比較的早い段階からこの小型PC市場に参入しているGMKtecからも、Ryzenを搭載した「NucBox K2」が直販サイトやAmazonで発売された。今回は簡単にこの製品を紹介したい。
NucBox K2の本体サイズは約112×123×45mm(ゴム足含む)、本体重量は約411gでいわゆるNUCサイズの小型軽量PCだ。電源ボタンが若草色のようなカラーリングで目を惹く。天板はヘアライン加工がされ、本体部分はCNC加工された金属製となっており、肌触りもしっとりで質感が高い。付属品はACアダプタとACコード、HDMIケーブル、VESAマウントが付属する。
CPUにはRyzen 7 7735HS、グラフィックスはCPUに統合されたRadeon 680M グラフィックスが搭載されており、直販サイトではメモリとストレージ、OSが付属しないベアボーンキットのほか、容量の異なるメモリとストレージを組み合わせてWindows 11 Proがプリインストールされた構成を選択することができる。ちなみにオプションには項目がないが、最大64GBのメモリを搭載することができる。
検証サンプルのシステムメモリはDDR5 SO-DIMM 16GB×1、ストレージはPCIe Gen3×4接続の1TB M.2 SSD(Type 2280)、OSはWindows 11 Proがプリインストールされている完成品だ。
インターフェイスは、前面にUSB4(USB PD+DP1.4)、USB 3.1×2、オーディオジャック、背面に2.5Gigabit Ethernet、USB 2.0×1、USB 3.1×1、HDMI出力×2、そのほか無線LANはWi-Fi 6となるIEEE 802.11 axとBluetooth 5.2に対応する。
天板と本体のわずかな隙間に指を入れると、天板内側のツメが外れてツールレスで簡単に内部へアクセスすることができる。内部はSO-DIMMとM.2 SSD部分を避けるように半透明のプラスチックで基板を保護。M.2 SSDの下にはネットワークカード、そのアンテナはプラスチックカバーの上に配置されている。
なお姉妹品の「NucBox K1」はRyzen 7 6800Hを搭載し、NucBox K2ではRyzen 7 7735HSを搭載。どちらのCPUもモバイル向けとなるZen3+アーキテクチャだが、Ryzen 7 7735HSのほうがブースト時に4.75GHz駆動とわずかに高く、35~54Wの柔軟なTDP設計でより使いやすくなっているのが特徴だ。
グラフィックスはCPUに統合されたRadeon 680M(RDNA 2)を内蔵し、12のGPUコアを備え2,200MHzで動作する。サンプルのシステムメモリは16GB×1、ストレージは1TBのM.2 SSD、OSはWindows 11 Pro。
CPUのレンダリングでパフォーマンスを測定するCinebench R23では、マルチコアは11354、シングルコアは1541、総合的なパフォーマンスを計測するPCMark10ではスコア6458となっており、マルチコア性能はもちろんシングルコアのパワーも相まって、一般的に使用されるアプリケーションやオフィスタスクで快適な動作を実現する。
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Cinebench R23のマルチコアは11354、シングルコアは1541
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PCMark 10のスコアは6458、一般的なアプリケーションやオフィスタスクで十分な性能を発揮する
GPUのパフォーマンスを測定する3DMARK Night Raidは17345、Wild Lifeは9687、Fire Strikeは4196、Time Spyは1706となった。過去に同じCPUを使用したミニPCと比較すると、CPUクロックのブーストが弱く全体的にスコアが低下している印象を受ける。ヒートシンクによる冷却が上手くできていない個体だったのかもしれない。とはいえカジュアルなタイトルやブラウザゲームなどであれば十分なパフォーマンスを発揮することは間違えない。
2023-05-21 21:19:00Z
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