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Saturday, August 5, 2023

川の水位上昇…いつ避難? 専門家が指摘する「自分は大丈夫」のワナ ... - 朝日新聞デジタル

 鹿児島市を中心に鹿児島県内で死者48人、行方不明者1人の被害が出た8・6水害から30年。豪雨による大規模災害はその後も各地で発生し、いつ、どこでまた起こるか分からない。危険が迫るとき、避難に向けてどんな行動をとるのか。最近では住民自らが事前に計画を決めておく「マイ・タイムライン」が注目されている。どんな実践なのか、取材した。

 「浸水想定5メートル以上なんですね」

 鹿児島市草牟田に住み青果店を営む北野剛さん(42)は、妻さやかさん(38)、次男の翼さん(9)と市の防災マップを見ながら、つぶやいた。店と自宅のすぐ裏手には、30年前、市街地の広範囲に浸水被害をもたらした甲突川が流れる。

 店は当時、2メートル近く水没。中学生だった剛さんは「店の2階に避難したら、目の前の国道が川のようになって、バスが流されていった。ロープで救助された人もいた」と振り返る。

 住民として、いかに備えるか。7月中旬、市危機管理課の職員3人の説明を受けながら、北野さん一家に「マイ・タイムライン(防災行動計画)」づくりに取り組んでもらった。

 水害は気象予報に基づいて備えが可能なことから、行動指針を決めておけば実際の避難にもつなげやすい。鹿児島市も作成を支援しており、ひな型をホームページ(https://www.city.kagoshima.lg.jp/kikikanri/mytimeline.html別ウインドウで開きます)などで公開している。

 「言葉自体初めて聞いた」という北野さん一家。市職員と防災マップで周辺の災害リスクを確認▽「大雨・洪水注意報」「高齢者等避難」「避難指示」などの発表ごとに何をするか家族で話し合う▽行動計画を表に箇条書きする――といった手順で進めた。

 シンプルな作業に見えるが、避難所の場所の確認といった基本的なことから、気象庁や自治体が出す災害情報の意味を知ること、避難時に必要な身の回り品のリストアップまで、考えるべきことは多い。

常備薬の確保も重要

 「常備薬が必要な人がいれば…

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