各国の企業活動による人権侵害を調査し、対処を促す国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会の専門家が4日、日本記者クラブ(東京)で記者会見した。ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏(2019年死去)の性加害問題を巡り、被害を訴える元ジャニーズJr.や事務所関係者から聞き取りをしたことを明らかにした上で、「業界の搾取的な労働条件は、性暴力やハラスメントを不問に付す文化を作り出している」と強く批判した。(望月衣塑子)
◆被害者への対応にも疑問「不十分」
会見したのは、先月24日から日本を公式訪問していた作業部会議長のダミロラ・オラウィ氏と委員のピチャモン・イェオファントン氏。
両氏は、事務所が性加害問題を受けて設置した外部の専門家による再発防止特別チームなどの対応について「透明性と正当性に疑念が残り、メンタルケアを希望する被害者への対応は、不十分だとの報告もある」と疑問を呈した。
両氏は、政府が被害者の救済を確保する必要性にも言及。「政府が透明な捜査を確保し、謝罪であれ金銭的な補償であれ、被害者の実効的救済を確保する必要がある」と強調した。
作業部会の会見終了後、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」の7人が日本記者クラブで思いを吐露した。代表の平本淳也さん(57)は別室で作業部会の会見を聞きながら感極まって涙を流したといい、「僕たちへのメッセージがストレートに伝わってきた。本当に
副代表の石丸志門さん(55)は「事務所だけでなく、スポンサー企業やメディアには性加害を黙殺してきた責任がある。国連の指摘は、エンターテインメント業界にかかわる全ての企業に責任をもった対応を求めている。メディアはそれをしっかり認識してほしい」と力説した。
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2023-08-04 13:44:07Z
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