地震の影響で断水が全域で起きた氷見市は3日、宮田、窪両地区の計約4千戸が復旧したものの、約1万戸は依然、断水が続く。不便な生活から解放された市民は「ひとまずほっとした」と安心し、断水中のため給水所を訪れた人は「いつになったら復旧するのか」と疲れをにじませた。
宮田地区の和泉豪一(ひでいち)さん(64)宅は2日に濁った水が出始め、3日午前からはきれいな水を使えるようになった。風呂の水をトイレに使ったり、水を使わない料理を作ったりと工夫してきただけに「水が出るのは本当にありがたい」。4歳と小学2年の子どもがいる同地区の北山美沙貴さん(36)は「やっと子どもを風呂に入れてあげられる」と安堵(あんど)した。
市内8カ所の給水所では断水が解消されていない地区などから来た市民の姿が見られた。夫とこの日4回目の給水に訪れた石出美枝子さん(75)=鞍川=は家に洗濯できていない衣類が山積みになっていると言い「着替えの服もない。復旧の見通しも立ってないし、これからどうしよう」と疲弊した様子だった。
水道を使えず自宅の風呂に入れない人が多い中、同市伊勢大町の銭湯「有磯の湯」には住民らがひっきりなしに訪れた。大みそか以来の風呂という女性は「すっきりした」と話した。地震の被害が大きかった石川県七尾市から訪れた家族もいた。
氷見市は通水点検をしながら水道管の漏水箇所を調べている。同市幸町など3カ所の水道管幹線などで漏水が見つかり、修理するための掘削を始めている。
高岡市は3日時点で伏木地区などで断水が続き、各所に給水所や仮設トイレが設けられた。伏木地区の伏木曳山山倉の仮設トイレを利用した近くの吉沢由昭さん(79)、悦子さん(75)夫婦は「トイレのたびに外に出ないといけないのは不便だけど、仕方ない。水の大切さを身に染みて感じている」と語った。
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