Pages

Friday, April 30, 2021

ロヒンギャ迫害、やむ日いつ 瀬戸の男性 - 中日新聞

 愛知県瀬戸市の自宅でリサイクル業を営む難民のキン・マウン・ラさん(54)は、スマートフォンで現地の情報を探る毎日だ。軍はインターネットを遮断。このため隣国タイの国境付近から発信される情報を収集しているが、母国の家族と連絡が取れない不安感が胸を締め付ける。「心配で仕事も手に付かない」

 キンさんは仏教徒が多いミャンマーで、国民と認められていないイスラム教の少数民族ロヒンギャ。移動の自由がなく、本名と異なる仏教名を名乗らなければ学校に通えなかった。迫害を受け、街中で同胞が殺されるのも目にしてきた。

 「民主化されれば境遇も変わる」との期待から、学生だった1988年、民主化運動に参加。許可されていない身分証を取得したとして、軍に約10日間拘束された際は、顔に黒い袋をかぶされ、石の上に膝立ちしたまま棒で殴られ続けた。92年に日本へと逃れた。

 今回は、抗議デモと無関係の市民にまで軍の銃口が向けられ、子どもさえ射殺されていると聞き、「ひどい」と漏らす。抗議デモの中心は10〜20代の若者で、キンさんの親戚もデモに参加する。「危険だけど、彼らの将来が懸かっているから止めるつもりはない」

 88年の民主化運...

中日新聞読者の方は、無料の会員登録で、この記事の続きが読めます。

※中日新聞読者には、中日新聞・北陸中日新聞・日刊県民福井の定期読者が含まれます。

関連キーワード

Let's block ads! (Why?)


からの記事と詳細 ( ロヒンギャ迫害、やむ日いつ 瀬戸の男性 - 中日新聞 )
https://ift.tt/3gPHM3d

No comments:

Post a Comment