水の一部として存在しているため、ろ過したり、吸着させたりして水から取り除くことが難しいのが特徴です。
トリチウムは通常の原子力施設でも発生し、日本を含む世界各地で現地の基準を満たすようにして、海や大気に放出されています。
自然界にも広く存在し、雨水や海水、それに水道水や私たちの体内にも微量のトリチウムが含まれています。
トリチウムはほとんどが水の状態になっていて、人や魚介類などの生物に取り込まれたとしても、水と一緒に比較的速やかに排出され、蓄積しないとされています。
ただ、生物の体内では一部のトリチウムがたんぱく質などの有機物と結合していて、この場合は、体の外への排出が遅くなることが知られています。
体への影響を考える上でのもうひとつのポイントが、トリチウムが出す放射線のエネルギーの弱さです。
空気中ではおよそ5ミリ、水中では最大でも0.006ミリしか進むことができません。
世界の放射線の専門家で作る「ICRP=国際放射線防護委員会」が公表している放射性物質の種類ごとの影響度合いの比較では、原発事故で主な汚染源となったセシウム137と比べて、水の一部となっている場合はおよそ700分の1、たんぱく質などと結合している場合はおよそ300分の1と低くなっています。※いずれも成人の場合
放射線による生物への影響に詳しい茨城大学の田内広教授は、低い濃度を適切に管理できていればリスクは低いと指摘しています。
からの記事と詳細 ( 処理水の海洋放出 方法は?影響は?【Q&Aで詳しく】8/22版 - nhk.or.jp )
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