「ジムで運動しているのになかなかやせない」「食事でカロリー制限しているのに効果が見られない」…。そんな悩みを持ったことはないだろうか。体重管理に苦労している人たちにぜひ知っていただきたいのが、「時間栄養学」という新しい分野だ。体内時計のメカニズムに合わせて、食事や運動の「時間を変える」だけで、効果がグッと変わり、やせやすくなったり、体の不調を改善したり、病気の予防にもつながったりするという。時間栄養学の第一人者である早稲田大学理工学術院の柴田重信教授に、3回にわたって詳しく教えていただこう。
『肥満と老化を予防する「時間栄養学」』 特集の内容
-
第1回
「いつ食べるか」でこんなに変わる! 肥満・老化を防ぐ時間栄養学←今回
-
第2回
体内時計を整え、筋肉を増やし、血糖値や血圧も抑える食事のコツ
-
第3回
運動はいつするのがベスト? 体内時計を若返らせる方法を伝授
実は、「いつ食べるか」というタイミングの問題が体に与える影響は意外と大きい(写真はイメージ=PIXTA)
「いつ、何を、どう食べるか」で効果が変わる!
年を取ると体が変わってくる。中高年になっても若い頃と同じように食べたり飲んだりしていると、瞬く間に体重が増えてしまう。それならば、とダイエットに励んでも、今度はなかなか体重が減らない。こうした経験を通じて、「20代の頃はすぐに体重を落とせたのに…」と悔しい思いをした人も少なからずいるだろう。
同様に、「1週間に4~5回、ジムに行っているのに一向にやせない」「カロリー制限をした食事をとっているのに、体重が減らない」といった悩みを持つ人も意外と多いかもしれない。だが、そんな人が、食事や運動の「時間を変える」だけで、効果がグッと変わってくることがある。それこそが、「時間栄養学」の研究成果だ。
2017年に「体内時計のメカニズム」の研究者たちがノーベル医学・生理学賞を受賞したことで、この分野の研究が大きな注目を集めた。そして体内時計の研究から生まれた新しい分野が、時間栄養学だ。
時間栄養学の第一人者である早稲田大学理工学術院の柴田重信教授は、「同じ人が同じものを食べても、1日の中でいつ食べたかによって太りやすくなったりやせやすくなったりします。食べるタイミングは、血糖値や血圧の変動にも関わってくるのです」と話す。
ヒトをはじめ多くの生物は、体の中で1日24時間より少し長い周期のリズム(サーカディアンリズム)を生み出している。これが、体内時計だ。「体内時計が生み出す規則正しいリズムは、体温の変化やホルモンの分泌などに影響を与え、運動や知的活動などのパフォーマンスを左右します。体のリズムに合わせて必要な栄養を適切なタイミングでとると、肥満を予防したり、体の不調を整えたり、丈夫な骨や筋肉を作ることもできます」(柴田教授)
そして、食事によって体内時計を調整することも可能であることが分かってきた。毎朝、朝食をとることが健康に良いと言われているのは、朝食に体内時計をリセットする効果もあるからだ。柴田教授にさらに詳しく聞いていこう。
からの記事と詳細 ( 「いつ食べるか」でこんなに変わる! 肥満・老化を防ぐ時間栄養学 - 日経Gooday )
https://ift.tt/uH4U2JD
No comments:
Post a Comment