将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(17)が6月28日、ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第2局に勝ち、第1局に続けて連勝、タイトル獲得の最年少記録に王手をかけた。対戦相手の渡辺明棋聖(棋王、王将、36)も「大胆な指し方でこられた。一気にダメになった」と話す快勝。藤井七段は、タイトル戦で初めて着た和服には「長時間の対局で着るのは初めてで、どんな感じかわからないことはあったが、着てみると思ったより快適で、普段どおりにやれたかなと思います」ともコメントした。対局の前には、地元・愛知で殺害予告など雑音も立つ中、動揺を見せずに17歳の天才棋士が集中力を発揮した。 【動画】心理学的に見た藤井聡太七段の強さの秘訣 臨床心理士で心理カウンセラーも務める明星大学准教授の藤井靖氏は、まず殺害予告について「それでも藤井七段は自分を将棋に集中させる術を持っているのだろう。何よりも将棋がお好きなのか、将棋に対する集中度を高めることに非常に長けている方」と、自らの身の危険すら盤に向かえば忘れるほどの集中力が発揮されていたと指摘した。ただ、「(殺害予告に)周りはざわつく。ご家族や関係者も心配する。警察の方がついて移動されていたということだが、心配や不安といったマイナスの感情は、言わずとも本人に伝わってしまう。これは精神的に無自覚に蓄積していってしまうもので、こういうことをやめてほしいのは言うまでもないが、将棋に集中する環境が守られることを願うばかり」と、今後の対策も求めていた。
心理学の専門家から見た、藤井七段の強さのポイントは3つあるという。1つ目は「視線」だ。藤井氏は「目で自分の世界を守っている感じがする。私たちも集中して考えたい時に、目を閉じて思い浮かべたりする。時に目を閉じたり、目を大きく開けずに自分の世界を守りつつ、将棋に集中する世界を作っているのではないか」と説明。これは、目から入る情報を制限して外界からの脳への影響を減らすことで、思考を守ろうとする行為なのだという。 2つ目は「姿勢」だ。「戦況が緊迫してくると、ぐーっと姿勢、体勢を前に寄せて、将棋により集中できる、視界をあえて狭くすることを自然とやっている」と解説した。これも1つ目のように、将棋以外の情報を排除することを、対局中の姿勢の変化でも行っているという。
3つ目は「仕草」だ。「感情の起伏、動きがあまり見えないように思えるが、よく見てみると緊張していたり、迷っていたり、あるいはコンセントレーションがより高まっているように見られる瞬間がある。口元に手を当てたり、扇子を触ったり、身体を軽く揺するなど、ある種ルーティン的な仕草によって、落ち着きや自分のペースを取り戻しているのでは」と、難解な局面でも同じ仕草をすることで、慌てることなく力を引き出している可能性があると述べていた。 (ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)
2020-06-29 22:13:48Z
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