春になって「たんぽぽ」が咲いているのを見つけると、思わず近寄り、屈みこんでみたくなりませんか。小さな花ですが人を惹きつける魅力を持っています。地下に根を伸ばし、大地を這うように葉を広げすっくと立って咲く姿に、決して負けない強さを感じるからかもしれません。
「たんぽぽや芝生をしめる花の鋲」 素丸
「蒲公英(たんぽぽ)を金網囲ひ自衛隊」 右城暮石
「たんぽぽ地に張りつき咲けり飛行音」 西東三鬼
小さな「たんぽぽ」が持つ大きく力強い存在感が、どの句からも説得力をもって私たちに迫ってきます。これぞ「たんぽぽ」の魅力、と云わんとするような潔さも感じます。
春を伝える花にはそれぞれ独特の魅力があります。きらきらと光輝く「菜の花」や、甘い匂いを放つ「沈丁花」、そして大地の力や新しい季節のエネルギーを伝えるような「たんぽぽ」。他にもたくさんの花や虫、小さな動物たちが春の進展を見せてくれています。手袋やマフラーをひとつひとつ外しながら、身と心を軽くして共に春の息吹を楽しんでまいりましょう。
参考:
『ブリタニカ国際大百科事典』
『日本国語大辞典』小学館
『角川俳句大歳時記』角川学芸出版
からの記事と詳細 ( さあ、春がやって来ます!春を実感するのはいつ?あなたの春色は!? - tenki.jp )
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