のっぽさんは、日頃から子どものことを敬意を込めて「小さい人」と呼んでいました。
その理由を古家さんは本人から聞いていたといいます。
「『子“ども”なんてひとからげにはできない。大人だって大人“ども”なんて言われたら嫌でしょ』と話していました」。
のっぽさんは著書の中で次のように記しています。
「子どもだからといって、“経験も浅い、物事をよくわかっていない存在”とは、これっぽっちも思っていないからですよ/小さい人たちというのは、実にいろいろなことが分かっているのです。大人が思うよりも、いやおそらく大人よりも、ずっとずっと賢いんですから」。
(「ノッポさんの『小さい人』となかよくできるかな?」より)
また、古家さんはのっぽさんが「小さい人」に話しかけていた姿が印象に残っているといいます。
(古家さん)
「『僕はのっぽと言いますが、君のお名前を教えていただけませんでしょうか』と話しかけるんです。言われた子は、顔を真っ赤にしながらも必死に自分の名前を言うものですから、そばにいた親が驚いていました。泣いている赤ちゃんに『どうされましたか。一生懸命おしゃべりしていますね。眠たいですか。どうぞどうぞお休みください』なんて優しく話しかけていると、赤ちゃんもお母さんもにこにこになる。そんな奇跡みたいな場面がのっぽさんといるとたくさんありました」。
2023-05-10 08:14:43Z
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